紀州怪談 (竹書房怪談文庫 HO 615)
紀州怪談 (竹書房怪談文庫 HO 615) / 感想・レビュー
よこたん
“手に残った、冷たい器の感触。庭から差す光、網戸にくっついたカメムシ。冷たい古い木の床と線香の香り。青やピンクの光をまき散らしながらくるくると回る盆灯篭。” 怖い話というよりは不思議に包まれるような感覚だった。果てしない大海原に面しつつ、すぐそこは山深き地である和歌山。得体の知れないものなら、いくらでも出てくる。出逢っても取り乱さない相手にならない、あやしい食べ物は口にしない、これ大事。七が不吉な数字だとは知らずゾッ。庭先に何百と蜜柑が落ちていた話と、命を絶った後もついてくるストーカーの話が不気味だった。
2024/03/07
ピンガペンギン
著者が小さい頃に可愛がってもらった大叔父さんの思い出に捧げられるような怪談本で、不思議な話、民俗逸話集の要素が強くて、読み応えがあった。やはり語りのうまさがあってこそ面白い。和歌山で七は不吉な数字だと信じられていたのは、何故なのか?他の個所で僧侶の呪いの話が出てきますが、その関係なのか。若い人が突然死するとオメク(叫ぶ)風習(呼び戻せると信じられていた)が1960年代まであったというのも興味深い。
2024/06/18
雨
人魚、かわいいのが出てくると思ったのにミイラは可哀想💦妖怪の瓶詰め見てみたい。
2023/06/15
こぺたろう
何となくまた読みたくなって、再読。怖い話と不思議な話が混在していて、読み進めるのに飽きがきません。私が和歌山に来たのは就職してからですが、こうした伝承に触れると、改めて紀州を面白く感じ、愛着を覚えます。
2023/11/03
こぺたろう
「なまなりさん」の後に読了。怪異の話を続けて読みましたが、こちらの方が自分の好みでした。和歌山の怪談集ということで、馴染みのある地名や仏閣に纏わる話が盛り沢山。興味深く読めました。「山怪」好きな方にオススメします。
2023/09/29
感想・レビューをもっと見る