ある心の風景
ある心の風景 / 感想・レビュー
みも
本日「檸檬忌」である事を読友さんよりご教示頂いたので、梶井基次郎氏のご冥福を祈りつつ…。小説と呼ぶには、あまりに内省的で観念的であり、彼は彼であり僕が僕である以上ここから僕が掬い取れる事は極めて乏しい。想念と現実の混淆が疎外感を膨張させ、澱の様にこびり付く暗澹たる感情の歪みが作品全体を欝々とさせる。それは解放しきれない性の鬱憤であり、病気がもたらす茫漠たる不安であろうか。凝然と見渡さざるを得ない外界の闇と、内面の闇の中に見つけた一点の燐光は希望の光か。いずれにせよ、いくら反芻しようとも僕の理解は及ばない。
2017/03/24
優希
あまりに内向的で、僕が僕であり、僕はここにいることが強い意味を表現しているようでした。
2024/01/10
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