RE-END 死から問うテクノロジーと社会
RE-END 死から問うテクノロジーと社会 / 感想・レビュー
ta_chanko
デジタル時代における「死」のあり方、故人情報の取り扱い方、データ資産も含めた相続のあり方、葬儀のあり方、死後労働の是非、故人の意識をコンピュータに保存することの是非…。そもそも「死」という現象の主体は故人(本人)なのか、遺された人々なのか…。コロナ禍もあり、盛大な葬式から密やかな家族葬へと急速に流れが変わってきている。墓仕舞いから樹木葬という流れも。これからむかえる少産多死の時代に、人々はどう対応していくのか。日本の分岐点。
2022/01/04
かやは
人間がどれだけ文化を発展させても決して逃げられない「死」。しかし、それを取り巻く環境はどんどん変化していく。 現在の価値観には科学の影響が多分にある。過去の価値観異なる部分をでどう捉えていくか。 個人が合理的な判断ができるという前提を、疑っていく必要がありそうだと思った。 死後の労働も実現化しそうではあるが、それは現役世代を圧迫するのではないか。 人口が減少していく日本ではいち早く始められるのかもしれない。 生前のライフログを死後受け渡すことを前提とした配分はどうだろう。
2023/10/04
エリンギ
本書を読んでいて、「あれ?なんのために生きてるんだっけ」と自分の現在地がわからなくなる瞬間があった。死について考えることが生について考えることでもあるからだと思う。どうやって死に向かい、どうやって死に、どうやって死後を送りたいかが明確になれば、おのずと生き方についても定まってくるのかもしれない。ウェルビーイングはウェルデッドを充実させることこそを前提にすべきだという、畑中章宏さんの意見に共鳴した。
2022/02/20
コウみん
現代社会として『死』というのは。 技術の発達でAIの登場により死んだ人と出会う社会になった。そして、葬式で死んだ人と出会えることになり、まるでパーティーみたいになる。 2004年から2005年に真・女神転生で有名なアトラスから出た『デジタルデビルサーガ・アバタールチューナー』では死んだ人が情報になる内容があるが、この本を読むと死が情報化されるのを分かる。
2021/12/29
さしみ
死とテクノロジーのウェルビーングな関係について、各章最先端の有識者が語ります。各章冒頭にコミックが挟み込まれ、またウェルビーングを追求する姿勢が根底にあるためか、読後感は決して暗くなく、明るさが残るものでした。知的好奇心が刺激を受ける心地良さもあり、各専門家の論説をより深く知りたいとも思いました。
2022/01/10
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