日本の宗教と政治 ― ふたつの「国体」をめぐって
日本の宗教と政治 ― ふたつの「国体」をめぐって / 感想・レビュー
森中信彦
天皇と国体についてかなり詳細に記述されている。この人は「国体」には「表の国体」と「裏の国体」があり、前者はともかく、後者は戦後も連綿として続いているという。「靖国神社が戦争で亡くなった人間を一括して祀るのではなく、その死が日本の国家の存続に貢献した者だけを祀ろうとした」という分析は鋭い。戦後、建国記念の日、元号法制化など戦前の伝統の継続をさせてきた神社本庁や日本会議などの動きが整理されているので読むべき本だと思う。 創価学会と自民党の関係も参考になった。
2022/12/05
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