落合陽一 34歳、「老い」と向き合う:超高齢社会における新しい成長
落合陽一 34歳、「老い」と向き合う:超高齢社会における新しい成長 / 感想・レビュー
あすなろ
超高齢化社会での課題先進国である我が国。その中での老いや介護を落合陽一氏が考え纏めたという本。養老孟司氏との対談も示唆に溢れている。それを前段に踏まえ、落合氏が語るのは、介護の情緒的部分とテクノロジーによる補完性の区別。つまり、元々人は何らかの技術を以って肉体的弱点を超越してきた。多数の人に身近な物としては例えば眼鏡。そうした観点から発展し、民藝運動による美にすら触れさせ、準えながらテクノロジーによる補完性を論ずる。それはビジネスという根底に必然的に結び付くともする。なかなか読ませる論であり、勉強になった
2021/12/28
ミライ
落合陽一さんが老いについて語った一冊。ここ数年老いについて関わることが増えたという、情報テクノロジーの専門家の落合さんが、テクノロジーを使って介護現場における省力化と自然なコミュニケーションによる介護の実現を目指す。最初に収録されている養老孟司さんとの対談も見物。「VR・サブスク・シンプルなUI・5Gと介護」この響きに惹かれた人と、現在介護に関わっている人(将来的に介護事業に携わりたい人)にオススメの未来の書。
2022/07/05
Tenouji
34歳で「老い」とは、と思ってしまったが、内容は、人間の活動を補助するテクノロジーの可能性のお話し。考えてみれ名、加齢で確かに体力的なハンデは負うものの、これからの未来の可能性を制限して考える必要は無いんだよね。そもそも老後の社会的なイメージである「悠々自適」って、何なのか…我々は、高度成長期のイメージに縛られてるんだな、と感じた。
2021/12/14
とある内科医
34歳で老いって、おいおい、というありきたりなツッコミは置いておいて。 医療にテクノロジーが導入され、豊かになった未来を少しだけ想像できた。ただ、著者が現場を見て感じた通り根性論は深く、またその精神性のために保守的な傾向は強い。どこから切り崩されて変わっていくのかはわからないが、我々の業界における働き方改革へ真に取り組むという視点からも"革命"が期待される。 噛み合っているのかどうか、レベルが高すぎるのか良くわからない養老先生との対談もそれなりには興味深く読んだ。
2021/12/15
奈良 楓
【とても良かった】良書と思います。 ● 福祉産業を成長産業と捉え、テクノロジーで乗り越えていこう、といった話で、落合さんのこの問題に向けた真摯な姿勢が伝わる本。 ● この本については、訴えかけたい対象層を意識してか、比較的容易な表現になっていると思います。 ● 冒頭の養老さんとの対談は、頭の良い人同士の会談のすごさを感じる。 ● 人力による温もり=よい福祉といえるのか、という問題提起は、他の産業にも当てはまりそう。
2023/01/01
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