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あるまじろん: 荻原裕幸歌集

あるまじろん: 荻原裕幸歌集

あるまじろん: 荻原裕幸歌集

作家
荻原裕幸
出版社
沖積舎
発売日
1992-11-01
ISBN
9784806010562
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あるまじろん: 荻原裕幸歌集 / 感想・レビュー

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kaizen@名古屋de朝活読書会

#荻原裕幸 #短歌 口笛の音符がそこに垂直に立つてゐるのが見えるぢやないか! #返歌 口笛の歌詞がそこらに水平に寝てるじゃないか拾い集めよぅ

2016/01/27

あなた

「んんんんん何もかもんんんんんんんもう何もかもんんんんんんん」歌の最果てって、この歌なんじゃないか。ほんとうはこの世界、「ん」で始まるものなんてないのに、そうか、「ん」で始めたかったら「ん」を「ん」の後に言えばいいんだという、この世界の終わりと始まりの発見。「ん」しかないのに、「何もかも」というこの世界のすべてが「ん」をとおして発見される、幸せ。おわったのに、はじまってしまう、ひとがいきていくことのふしぎがつまった歌。「ん」ですきなひとにてがみをかいてごらん、といわれるような、かしゅうです。

2021/12/05

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記号短歌の実験作として名高い荻原裕幸の第三歌集。あえて意味が喪失した世界を構築する方法には、韻律の心地よさに特化した歌を作るという方法が一般的だが、「あるまじろん」では、$、★、☆その他もろもろの、「読む」ことさえ不可能な記号を短歌に導入している。ただ、意味も音も失った歌は、他者による評価を拒んでしまっているのではないかとは思う。個人的には、連作「ポポポポニアにご用心」が気に入った。世界のなにもかもが「ぽ」になる。逆に言えば「ぽ」はかつて意味を持った世界だった。不気味だが楽しい。

2012/02/25

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