夢の断片、悪夢の破片: 倉阪鬼一郎のブックガイド
夢の断片、悪夢の破片: 倉阪鬼一郎のブックガイド / 感想・レビュー
三柴ゆよし
20年にわたって書かれた書評・エッセイ・評論をピックアップしたもの。内容は、国内、国外、其ノ他の三部構成。国内篇では、近世の怪談から綺堂、百閒、鏡花に始まり、『新青年』系のマイナー作家や中井英夫、果ては知る人ぞ知る作家、池田得太郎にまでその筆は及ぶ。純粋なブックガイドというよりは読んで楽しむ書評集。たとえば「邪神架空対談」と題された一文は、古きよき怪奇小説に固執する保守党ヨグ=ソトホートと軟派なリベラル派ニャルラトホテップによる抱腹絶倒必至の対談。澁澤龍彦の「架空対談・サド」を髣髴させる名篇である。
2011/09/27
blau_m
次の書評集はまだか!
2010/03/27
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