花束のように抱かれてみたく
花束のように抱かれてみたく / 感想・レビュー
やすらぎ
緑の蕾がほころび、黄花が青空にポッと咲く。一目惚れ。春を感じるとき、希望も芽生え始める。眩しい光の懐かしさ、あなたの微笑みの美しさ。俯いたり見つめたり、淡い色彩の可憐な花びらはゆるやかに語りかける。微笑みに花を添えて、未来につながるこの道を歩き出す。その先にある花束を探して。…触れあいたいほどに美しい花の写真に、添えられた俵万智氏のことば。歌人は言葉で心に花を咲かせる。直接伝えられない思いを花に託して。愛、幸運、清純、憧れ。永遠に咲き続ける花はないけれど、花言葉にのせた思いは、心の中にずっと刻まれている。
2022/03/18
こかげ*ゆるゆる
スミレを部屋中において育てているお友達の話が一番印象的でした☆「スミレが彼女だから結婚できないんじゃないの?」って万智さんにからかわれても、まんざらでもない様子だそうで(≧v≦)そして、スミレ王子は、スミレのような可憐な彼女と、結婚しましたとさ( *´艸`)✨*一首ごとに小さなエッセイ。全てが物語のようで、ドラマチックな人生なんだなあ万智様☆と思いました(*^^*)
2014/11/02
June
雑誌「花時間」に毎月1首3年余り詠まれたもの。見開きに花のアップ写真とその花の歌、短いエッセイが添えられている。好きな歌を以下に。「立ちどまりしゃがんでみようたんぽぽが世界を見ている高さになって」「やわらかな光を両手で受け止めて空に返事をするハナミズキ」「秋色の光と風をサヨナラの形に変えて手を振るススキ」「ブーゲンビリアのブラウスを着て会いにゆく花束のように抱かれてみたく」
2014/10/19
なるときんとき
写真+短歌+エッセイ。春夏秋冬の季節の花がそれぞれ9首の36首。雑誌連載で毎月1首で3年間、季節の花を短歌に詠み込むってすごいなあ。知ってる花も知らない花もあった。タイトルは「ブーゲンビリアのブラウスを着て会いにゆく花束のように抱かれてみたく」からか。
2016/01/28
てまり
つつましく開いたすみれ、そこに添えられたのは、こぼれだすように恋する心。 そんな表紙に惹かれて手にしたのは、俵万智さんの花の歌集でした。 春の花が好きです。 そしてなぜか春の花は、胸が締め付けられるようなさびしさを連れてくる。 だからなのか、葉桜の歌がとても良かった。 他にも、デルフィニウム、吾亦紅、水仙・・・好きな花が多すぎて、見惚れてしまいました。 巻末にある365日の誕生花も楽しかった。
2024/03/17
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