百物語の百怪-ホラーJ叢書 (ホラージャパネスク叢書)
百物語の百怪-ホラーJ叢書 (ホラージャパネスク叢書) / 感想・レビュー
ヒロくま
此処のところとても暑い。冬生まれは関係ないか?でも昔から夏は苦手。読書の進みも悪くなる夏。読みたい本、沢山あるのに…ここは一つ好物の怪談だ!と思い本書を手に取る。百物語のための百科事典と、うたい文句がついているだけあって、そもそも百物語とは…から始まり、百物語にまつわる沢山の人物達の逸話や、有名なホラー作家さんの実話怪談まで盛りだくさんで読みごたえあり。すべて読んだ所で全百章とは心憎いほどの構成。有名作家さんの百物語の会潜入で、なんだかドキドキする私。三角屋敷の話しが怖かったなぁ。
2016/08/07
chatnoir
2000年の本。百物語に関係する本や映画なんかを100個分、解説、抜粋、引用した本。最初の方は凄く読むのに時間がかかった!!最後の方の怪談そのまま引用は面白かった。「わたしにも聞かせて」の顛末...知らなかった。百物語は怪が起こる事を楽しむものと思っていたけど、お宝が出てくる事もあったらしい。ろうそくを使うものと思っていたけど、古くは燈芯を100本用意して行っていたらしい。現代作家が〝灯油”を用意と書いていたので、驚いた(危険すぎる)けど、今の灯油じゃないと書いていて安堵した。菜種油とかかな。
2019/02/06
misui
古今の百物語に関する情報をまとめた一冊。記され描かれたものから、怪談会の記録に現代のホラー作品まで、連綿と続く百物語の系譜が一望できる。唱導(法談)や巡物語(語りの会)を起源とする語りの伝統があり、時代が下っては落語や講談にまで辿り着くという、その大きな流れの中に百物語を位置づけることができる点には目からうろこ。鏡花や柳田を中心とする近代の盛り上がりも楽しく(鏡花「吉原新話」がすばらしい)、いつの世も怪に惹かれ別世界をたぐり寄せようとする心性は通じているのだと微笑ましかった。
2014/12/29
misui
再読。初読時にはあまりピンとこなかったが、百物語から百鬼夜行へ、さらに付喪神へと進むくだりは、身の回りのもの全てに怪(別のあり方)を見出すある文学的認識に通じるだろう。洋の東西を問わず意外にも根深いこの百物語の精神を自分も引き継いでいきたいと思う。
2019/07/16
ジジ
近世から現代まで、百物語の変遷を辿る。後半やっつけ感と宣伝臭が…。九十六話で分かったのは、エクスクラメーションマークの多様は怖さを激減させるということ! ま、それがねらいなんでしょうけど。なかなか面白く読めました。
2017/06/06
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