はだしのゲン (第4巻)
はだしのゲン (第4巻) / 感想・レビュー
やすらぎ
それぞれの家族に起こる、戦後のやるせない苦しさや悲しみを記す第4巻。栄養が不足してしまい、住む場所も未だままならないまま、他者を大切にしたいという思いとは裏腹に、現実を突きつけられてしまう日々。どんなに辛くても、赤ん坊の笑顔がみんなの気持ちを温める。一瞬でも幸せを感じることができたなら、その過ちに何も言えなくなってしまう。寒い冬を越えて、あれから1年を経た。ずっと一緒だった妹の友子との別れ。未だに出会いよりも別れが多いなか、悲しみの大地に生える、踏まれても根を張る麦のように生き抜く決意をしたゲンであった。
2023/12/24
八百
焼け跡からの復興と闇、そして時が経ってなお被爆により失われていく命を描く第4巻、たぶんこの辺りからは初めて読む「はだしのゲン」になるだろう。占領軍、飢餓貧困、闇市愚連隊略奪凌辱にパンパン…無政府状態で武器を持てない警察官の代わりにヤクザが治安を仕切っていた闇の時代、確かにそこを抜きに終戦直後は語れないのだがどこか私の中にあるゲンのイメージとかけ離れて行っている気がする。焼け野原に育つ麦のようにコテンパンにやられても明るく強く逞しく、そして真っ直ぐに伸びる、それでこそゲンなんだ
2016/07/21
コウメ
もうやけくそやな
2019/03/25
れい
日本人って今では「絆」「絆」って言うけど、本当に追い詰められると、こんなもん。って斜めに構えてしまう。どうして元の家だけが、こんなにつらい思いばかりするのか・・・と思いきや、どの家庭も少なからず哀しみを背負っています。戦後の日本は本当にどん底だったんでしょう。
2015/05/18
カープ坊や
《再....再読》 友子の死 いたたまれない。
2014/03/26
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