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〔愛蔵版〕はだしのゲン 全10巻

〔愛蔵版〕はだしのゲン 全10巻

〔愛蔵版〕はだしのゲン 全10巻

作家
中沢啓治
出版社
汐文社
発売日
1999-01-01
ISBN
9784811304083
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〔愛蔵版〕はだしのゲン 全10巻 / 感想・レビュー

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sas

作者の実体験の基づく内容は衝撃的で圧倒される。残酷過ぎると言う人がいるようだが、実際にあったことから目を逸らしてはいけないのだ。多くの尊い命が残酷に失われた事実を見たくない人に平和を求める権利などない。原爆の直接の怖さは勿論だが、苦しむ原爆被害者が更に虐げられている事実もあまりに辛すぎる。次から次に不幸に見舞われるゲンだが、決して諦めず明るく生きようとする姿には勇気をもらった。麦は何度踏まれてもしっかり根を張り豊かに実る。どんなに辛いことがあっても生き抜いてほしい。これが中沢さんの強烈なメッセージだ。

2014/09/07

小鈴

10巻のみ図書館で立ち読み。はだしのゲンってどんなん終わりかたしたっけ!?と思って。「第一部」は、中学を卒業して働きながら恋をして恋人が原爆症で亡くなり落ち込むが、東京に行く電車に乗って終わる。東京にはまだ夢があったのだ。15歳過ぎても大泣きしたり、喧嘩の時は当たり前のように道の石を投げつける。片想い中のときは家まであとを追うゲンはまるでストーカー(笑)。ふと、朝ドラのなつぞらの主人とゲンがほぼ同い年だと気づく。二人とも浮浪児になるが、なつぞらがいかにファンタジーな世界なのかを思い知る。

2019/05/22

yukinden

過去から学び、こういった血の通った作品から受け継ぐ。パワーを感じて、生きることを、より意識する。今ある世界を、より意識する。小学校の図書室以来。一度、あの時この作品に出会っていてよかった。今読むとまた違った感慨。通して最後まで読んだのは初めてだろうか…今も図書室には置いてあるのか?火の鳥なんかもあったっけ。

2012/07/20

オレオン

今も図書室には置いてありますよ。背表紙が色褪せても、ページが外れても丁寧に修理して大切に読み継がれています。子供の時読んで記憶に残っているのは、原爆投下直後のリアルな描写が恐かったこと。大人になって再読して、戦中の庶民の生活が丁寧に描かれていることや、被爆者への壮絶な差別に改めて衝撃を受けました。知らない事が多すぎでした‼ 物語はゲンの旅立つシーンで終わっているのですが「続きはないんですか?」とよく聞かれます。私も続きが読みたかった。中沢さんのご冥福を心よりお祈りします。

2012/12/26

恵比寿がーでんぷれいす

小学校以来の再読。第一巻(戦時中〜広島原爆投下まで)のみ。 「生きろよ、生きて俺達に出来なかった自由に行動のできる…好きな女と結婚して家族と楽しく過ごせる、そんな世の中を創ってくれよ。人間にとってそれが一番幸せなんだ。」という、自分と同じ大学生の熊井少尉(5日後に特攻)の言動が心に直接訴えかけてきた。 彼が望んでいたような時代に生まれた事に感謝しなければならない一方、この自由な時代を果たして100%享受できているのだろうかと自問自答。 戦争による国民病理を映し出す、後世に残していかなければならない作品。

2011/04/27

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