胸にとげさすことばかり(下) (H&C Comics CRAFTシリーズ)

パンダ侍

★★★☆☆ イケメン・舟と同居。ふってわいたような日常に穏やかでいられない昭。亡くなった昭の父親を慕っていたという舟。そこに恋愛はなかったはずだが、昭に亡き日夏先生を見てお互いの距離が少しずつ縮まっていく。ある日男子生徒に想いをぶつけられとっさに拒んだ舟は、バラバラだったピースが埋まりだす。無自覚な残酷さ。昭もまた自分の知らない父親の顔を舟に見つける。このあたりの描写に雁先生の筆が冴える。他の人には描けない。亡くなった人を偲びながら恋にゆっくり落ちていく。家族になっていく覚悟が、懐かしくも晴れ晴れ。良作。

2018/03/21

miyu

嗚呼、全くみんななんて不器用な奴らなんだ！上巻のモヤモヤ感が下巻でだいぶ補追され、読みながらついつい泣きそうになった。笑いながら泣きそうになる安定のカリスマテイスト。舟がどんどん昭に惹かれていく様子がドキドキするくらいに伝わってくる。向き合って被り気味に話す二人が可愛い。最初のうち舟が昭に高飛車なのも、好みドンピシャな舟との同居に昭が不謹慎にもラッキーって思ってしまうのも、実は自分の本心から目を逸らしていたからだと分かる。恋人同士になってからも何かと悩みが尽きなそうな彼らだが、どうぞ心からお幸せにと願う。

2018/05/30

しましまこ

読後タイトルがじんわりと。やっぱ須磨子先生はイイ！！

2018/03/04

みやび@夜649

電子。舟の昭父への気持ちが読みとりづらく何度も振り返ってしまった。結局は好きだったの？期待しすぎたせいか自分の読解力のなさかいつもほどの感動がなかったのが残念。またじっくりと再読してみよう。

2018/06/09

ミノムシ

さすが雁須磨子先生！読み始めたときは、相手はいけ好かないし、ラブになるの？と思ったけど、舟のことも好きになったし、ちゃんとラブしてた。昭がイケメンと住めるならラッキーって軽いところもなんだかリアルで好感持てるのも須磨子さんだから。短髪の舟かっこいいなぁ。ほんと、胸にとげさすことばかりだったのに、ふといい方に転がり始めると、石の角が取れて丸くなるように、穏やかになっていって、実は前からもそんなに棘ばかりではなかったのかなぁって思えたり。じんわりいい話だった●全2巻●ひかり2018/4●見せない●星4.5

2018/04/08