余命半年の小笠原先輩は、いつも笑ってる (スターツ出版文庫)
余命半年の小笠原先輩は、いつも笑ってる (スターツ出版文庫) / 感想・レビュー
美紀ちゃん
小笠原先輩が魅力的。明るくてやりたいと思ったことをすぐに実行。行動力がある。そこが好き。ついに入院してしまう小笠原先輩。病院でも明るい。「余命」ということはそういうことで天国でもなく地獄でもなくその中間にある中国へ旅立つ小笠原先輩。遺書にも楽しい仕掛けが。彼女は辛いと思うがグループで良かった。小笠原先輩の仲間がずっと悲しさをフォローしてくれた。小笠原先輩の家族もいい人達。最後に彼女が書いた小笠原先輩宛の手紙のところでグッとくる。タオルが必要。号泣。謝謝。ホモもエロもない爽やかな青春ストーリー。学校図書館◯
2023/05/06
シタンディ
浅原ナオトさん作品4冊目。自由奔放で明朗快活ポジティブ陽キャの塊。いつも笑顔の小笠原先輩に恋する「わたし」の主観で描かれた私小説風作品。大腸がんで余命半年を宣告された先輩と恋して付き合って…という重めのシチュエーションなのに、浅原ナオトさんの軽快な筆致と、小笠原先輩の明るくユーモラスな人柄が相まってクスクス笑いながら読める。『最適でも、最善でもなく、最高を選ぶ。』小笠原先輩マインドと浅原ナオトの死生観がマッチして「死=絶望ではない」そんなメッセージ性を感じた作品だった。謝謝。
2023/04/10
なみ
ちゃらんぽらんでマイペースで、周りを振り回してばかりで、だけどたくさんの人から愛されている小笠原先輩。そんな先輩が余命半年であると、大学一年生のわたしは知らされて──。とても素敵な青春小説でした! なんといっても小笠原先輩が魅力的。行動はぶっ飛んでいますが、優しさも思いやりもあって、みんなが惹かれるのも納得です。周りの人たちもやっぱり魅力的で、全員好きになりました。 先輩たちのバランスがとてもよかった。最後の章に出てきた人たちからも、小笠原先輩が本当に素敵な人間だということが、よりいっそう感じ取れます。
2023/02/26
めぐ
癌で余命半年となった破天荒な性格の青年が悔いのない日々を過ごし、楽しく見送られて逝くお話。しかしこれを書いた著者こそが癌で余命半年だったという衝撃作。どんな気持ちで執筆されていたのか。こんな風に見送られたいという願望だったのだろうか。『今夜、もし僕が死ななければ』を読んだ際に、メメントモリ中毒の様な私が、ライトに扱ってはいるが、極めて死というものへの解像度が高いなと満足出来た記憶があるため、個人的に注目度の高い作家だったのだが、まさかの30代で夭折されてしまうとは…。浅原ナオト氏のご冥福をお祈りします。
2023/09/21
才谷
自由奔放な小笠原先輩と彼に振り回された「わたし」たちの話。小笠原先輩を中心に話が進むけれど私個人としては彼の弟の考えに賛成だ。人と人との関係は譲ったり譲られたりな感じだけど小笠原先輩はいつも他人に譲られてばかりだ。それが嫌な人間は彼から離れていけるけど、肉親ではそれも出来ないし溜まったものではないだろうと思うからだ。楽しい人だとは思うけどね。
2023/04/27
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