地図の記号論: 方法としての地図論の試み
地図の記号論: 方法としての地図論の試み / 感想・レビュー
chang_ume
1989年刊。昭和天皇崩御の緊張感をなんとなく漂わせながら、「地図論」をめぐるアンソロジー。地図にことよせたスノッブに時代を感じつつ、一方で着想を湧かせる一節も多い。読者としては、いわば地図の言葉を拾うような体験です。知覚・経験の認知を通じた表象が地図であるとしたとき、それは単なる対象の置き換えにはならず、「捏造」(塩見鮮一郎)といった恣意性や、生活世界を復権させるような「略図」(津野梅太郎)などが生まれていく。地図と経験のあいだには何があるのか。古地図から被差別民を消す作業とは何か。ヒントを多くもらう。
2020/05/03
nanana
オムニバス(?)形式。第3章がなかなか過激でおもしろかった。
2010/04/04
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