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異形の心的現象: 統合失調症と文学の表現世界

異形の心的現象: 統合失調症と文学の表現世界

異形の心的現象: 統合失調症と文学の表現世界

作家
吉本隆明
森山 公夫
出版社
批評社
発売日
2003-12-01
ISBN
9784826503846
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異形の心的現象: 統合失調症と文学の表現世界 / 感想・レビュー

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寛生

【図書館】漱石、宮沢賢治、芥川龍之介等の文学者の精神状態ー狂気といってもいいだろうーは文学の創作には欠かせないものではないのかと改めて考えさせられる。「おかしくなった」文学者は優れた作品を確かに遺している。同時に、何時の時代も、一般人が気づいていない社会全般の所謂〈心の病〉によって「人類が動いてきた」ー私たちは生き続けてきたというのも確かに間違った解釈ではない。社会(政治・経済)構造と個人の心的現象との関連を指摘する数少ない書籍。

2014/06/01

またの名

書かせると斜め上の傑作ができるのに、喋らせると斜め遥か下の悲惨な結果になってしまうのは、一体どういうことなの。「まだらボケ」批判(p132)の真正性はわからないけれど、大して優れた見識でもないことをブツ切れの奇妙な言葉使いでまどろっこしく語り、つい先程話したことをもう一度反復してしまう所作が、果たして斎藤環が批判する私的言語の困難な実践なのか。話が噛み合ってないどころか、タイトルの統合失調症の件に関してすら「近頃は文明化でみんな病んで精神病は重くなってる」という根拠ゼロの素朴な直感を漏らすばかり。何故だ。

2014/03/15

:*:♪・゜’☆…((φ(‘ー’*)

銀河鉄道の夜、夏目漱石と島尾敏雄のある小説――三次元を四次元的に見る視点で描写しているにもかかわらず、それを表に出さないように書かれている(意図的か、それとも彼らが見たままを書いたかはわからんと)、だから読んでいるうちに上から見ているような心持ちになり、幻想的な気分になる。ありがちな描写だと思って調べたそうだが、この本に例示されている小説しかそういった視点は発見できなかったと。ほーーー。これは確かめたくなる。 …晩年の吉本さんの対談、繰り返しが多かった。対談だけどほとんど吉本さんが話をしていた。

2024/10/20

ダージリン

吉本さんが亡くなって今更ながらではあるが手にしてみた。 吉本さんの語り方だと親鸞の思想が実にラディカルに思えるのだが、この辺りは今後自分で確かめてみたいところだ。 現代社会に蔓延る些末なことを追求する側の不健康さを指摘しているところは同感であった。

2012/03/20

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