能よ 古典よ!
能よ 古典よ! / 感想・レビュー
めめ
舞台、というのが苦手で能にもあまり興味がないのだけど、この本に書かれた「能はいちめん言葉の演劇である」の文章で、俄然興味がわいてきた。和歌文学を通して能を語るような、その逆のような、両方とも同じ事なのか、そういう本だった。能のことばがとても美しい。木の間の月(このまのつき)、みぞれし空、ボタンの花を深見草(ふかみぐさ)など。言葉が情景を連れてくる。この本を読むと、能が見たくなる。言葉が美しい、読んでいて気持ちのいい本でした。
2020/04/17
qbmnk
林望さんが能について書いた文章をまとめたもの。ひとつの能の中に織り込まれた多くの古典文学の要素を取り出して解説した第1章、新作能の意味や在り方と実際に書かれた作品を載せた第2章、有名な能の演目をいくつか取り上げて見所や典拠についても書いた第3章と、バラエティがあって楽しい。能を知りたければ古典も知らなければいけないと痛感した。また能の勉強を通じて古典も知ることができるのは楽しいと思った。
2019/03/19
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