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さざなみ軍記 (文芸選書)

さざなみ軍記 (文芸選書)

さざなみ軍記 (文芸選書)

作家
井伏鱒二
出版社
ベネッセコーポレーション
発売日
1983-01-01
ISBN
9784828820354
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さざなみ軍記 (文芸選書) / 感想・レビュー

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よっし~

「寿永二年七月、平家一門の人々は兵乱に追はれて帝都を逃亡した。」十六歳の少年・知章(平知盛の長子)の日記という体裁で平家滅亡を描く。火焔に包まれる都の様や、ひたすら海路をゆく海原のようす、立ち寄った海辺の村での少女との邂逅が、みずみずしい少年の視点で描かれる。井伏鱒二の技巧の極致が感じられ、圧巻の一冊である。冒頭、義仲の手下が知盛を邸宅前で挑発し、怯えた知盛が自分の具足をつけて身代わりに送り出した男が首をはねられ鮮血を吹き出す箇所が個人的には一番面白かった。井伏鱒二再発見の一冊。

2020/02/29

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