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批評とポスト・モダン

批評とポスト・モダン

批評とポスト・モダン

作家
柄谷行人
出版社
ベネッセコーポレーション
発売日
1985-04-01
ISBN
9784828821474
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批評とポスト・モダン / 感想・レビュー

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Gakio

「たとえば、ディコンストラクションも無意味であり、同一性に対して差異を優位におくことも、単一性に対して多様性を優位におくことも、それ自体は無意味である。哲学は対象をもたず無価値である」by表題作 「結果としては、与えられたものを強制的に受け取らされるだけで、そのこと自体は戦争以前と何の変りもなかった」安岡章太郎「僕の昭和史II」の引用 by表題作 (金芝河のような政治体制との対立とはべつに) 「重要なのは、対立や転倒ではなく、いわば移動である」by 根底の不在 あと、「ポール・ド・マンの死」が良い。

2022/10/09

tamioar

エッセイ上手いな。

2018/06/16

OjohmbonX

80年代前半辺りの論文・エッセイ集で、「一定の時期に書いたものを残らず本に入れるという方針をとっていたため、ろくでもない雑文が収録されていて、つねづね厭だったから」『隠喩としての建築』共々絶版にしたと95年に言ってるけど、テーマを絞ってない分当時の興味の方向と視点が見えて面白い。方法化・問題化すると消えるような矛盾がある、西欧の批評とやり方だけ真似してもコンテキストが違うから有効じゃない、そうした矛盾に誰がどう小説や批評の中で異議を唱えたか、あるいは閉じ込めて隠蔽したかという事例をいろんな領域で見ている。

2015/06/28

トックン

本書のタイトルを「批評」と「ポスト・モダン」を並置している所に著者の作為が感じられた。ポストモダンの「嵐」の中に批評を布置するようなポストモダン批評の流行っていた当時の批評的空間に対する反抗とも考えられるかな。このタイトルから著者のポストモダンという嵐から「批評」を奪取しようという姿勢が感じられた。本書中の漱石を読む時は「多彩に織られた文章の中を流れていけばよい」という著者の主張がとても興味深かった。続けて著者は「それらの言葉が指示する物や意味を探すべきではない」とまで言っている。言葉遊びとしての漱石。

2013/05/29

Tadano_Kosho

これぐらいの批評が一番ゆるゆるするすると読めていいね

2012/01/14

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