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キッチン

キッチン

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作家
吉本ばなな
出版社
ベネッセコーポレーション
発売日
1988-01-01
ISBN
9784828822525
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キッチン / 感想・レビュー

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おしゃべりメガネ

刊行当時(’88)は中1で、初めて本作を、そしてばななさんを読んだのが、その3年後の高1(’91)です。それから20数年の時を経て再読です。自分の読書歴の中で、それなりに女性作家さんの作品を読んできましたが、改めてやっぱりばななさんは別格であり、自分の中で別次元に位置する女性作家さんなんだと認識しました。これだけ数少ない登場人物と舞台設定の中で、こんなにも雰囲気のある作品は他に類を見ないのでは。なんてことない話の展開で、特に大きな変化もないのにこんなにも純粋に世界観にひたれる作品はそうそうないと思います。

2015/05/31

おしゃべりメガネ

何度も何度も読んでるばななさんの永遠の名作。特段、何がどうというワケではないのですがこれほど一文一文、一言一言が胸にすっと染み入る作品は他にないと思われます。血のつながりのある家族をみんな失い、天涯孤独になった「みかげ」は縁あって「雄一」のトコへ住むことに。そこで出会った「雄一」の母「えり子」さんとの出会いが彼女の人生を大きく変えていくコトに。こんなにも美しい作品は類をみないと思います。人を大切にするコトは大事だし、とてもステキなコトで、逆に大切にしてくれる人がいるコトも大事なことなんだと気づきました。

2022/09/10

とも

30年くらい前に、彼女が読んでいたのを思い出した。 なんだか、とても懐かしい、切なくてとても苦しい感じが、蘇ってきた。 学生時代を思い出しながら、また吉本ばななさん読みたい。 とても、よかった。

2021/12/12

nico🐬波待ち中

「私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う」そう、これこれ。この書き出しがとてつもなく懐かしい。優しい母と息子に犬のように拾われる"桜井みかげ"の物語。文章表現もかなり独特で、初めて読んだ時衝撃を受けたっけ。瑞々しさと透明感、そして何事にも囚われない自由奔放さ。これぞ、ばななワールド。初めてこの作品に出逢ったのは、昭和から平成に変わってすぐの頃。当時大学生だった私はこの本を読んで以降、ばなな作品にかなりハマった。私にとって『キッチン』は平成を象徴する代表作。平成が終わる前に再読できて、とても嬉しい。

2019/04/30

神太郎

吉本ばななさんのデビュー作品です。いや、かなり手慣れた書き方してたので読了したあとにデビュー作と知り「えっ?ま…じぃ?」と驚きました。死というものは意外と身近にあって、直面したとき、なかなか受け入れられないもので或いは喪失感が一人歩きしてよく分からなくなって…。それをどう自分のなかで受け止めていくのか。非常に丁寧に透明感のある文体で読ませます。僕はあまり文体とかに違和感や衝撃は受けなかったが解説を見るに当時としては挑戦的な書き方だったよう。救いとビターな味わいが楽しめる良短編集。初吉本ばなな作品、よき!

2021/01/12

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