人生の隣 (福武文庫 や 102)
人生の隣 (福武文庫 や 102) / 感想・レビュー
まどの一哉
安岡章太郎の文章は、これだという結論にたどり着いていないところで終わっているものが多い気がするがそこが気持ちが良い。なんとなしに気になった、思いついた取っかかりのようなものを、そのまま文章にできるのも才能のうちだなと思う。 本格的な文芸評論はまた違うのかもしれないが、エッセイの面白さもその辺りにあるのではないか。これは私が安岡の文章が心地よくて、するすると読んでしまうからそう思うのかもしれないし、心地よさの秘密がそこにあるのかもしれない。
2018/01/20
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