スペイン読本 (福武文庫 お 101)
スペイン読本 (福武文庫 お 101) / 感想・レビュー
鬼山とんぼ
逢坂剛全作読破を志して手に取ったのだが、15人のアンソロジーそれぞれが予想以上に面白く、選んだ逢坂氏の慧眼と博識に驚かされた。福武文庫刊で絶版され、図書館以外で見ることは難しいと思われるが、スペインという国の認識に示唆するところが大で、せっかくならもう一人、かつて闘牛カメラマンとして何年も暮らした佐伯泰英氏の文章も加えて新装再刊したらいいのにと思った。
2016/10/12
更紗姫
堀口大学の父君、外交官九萬一氏の『西班牙のジプシー』は衝撃だった。“情熱の国”の情熱は、明るいパッションではなく、暗い情念だ。15編がいずれも、スペインという国の側面を短い頁数でスパッと切り取って見せてくれる。
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