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スティーヴンソン怪奇短篇集 (福武文庫 す 201)

スティーヴンソン怪奇短篇集 (福武文庫 す 201)

スティーヴンソン怪奇短篇集 (福武文庫 す 201)

作家
ロバート・ルイス・スティーヴンソン
河田 智雄
出版社
ベネッセコーポレーション
発売日
1988-07-15
ISBN
9784828830810
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スティーヴンソン怪奇短篇集 (福武文庫 す 201) / 感想・レビュー

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こばまり

何が驚いたって前々から読みたかった名作「ねじけジャケット」が「ねじけジャネット」だったことだ。ねじけているのはジャケットじゃなくてジャネット!てっきり古着の祟りか何かだと思っていました。怖かったです「ねじけジャネット」。

2015/10/26

あなた

スティーヴンソンってジキルみたいな怪奇心理ものよりも即物的な怪奇が得意なんだとよくわかる。だってさ、「ねじけジャネット」なんてジャネトがゾンビのようにからだを「ねじけ」ながら牧師に迫ってくるんだよ。悪魔がかぶっていた人間の皮をぶらさげたりもしているしさ。それにしてもスティーヴンソンってさ、自分でそういう話書いてて怖くなって奥さんに手をつないでもらっていたっていうんだから、今度からチキン・スティーヴンソンって呼ぶことにしよう

2009/07/24

ハチアカデミー

C+ 悪魔にとりつかれた女を描く「ねじけジャネット」が怖い。「マーカイム」も怖い。スティーブンソンの描く悪魔とは、人間の内に存在するものである。善良そうにみえる人間がふとした瞬間に悪意を露わにする。その一瞬を描く一行に恐ろしさが込められている。宗教的価値観が根底にありはするが、一瞬にして人間が変わる怖さは普遍的なもの。己の中の狂気を突きつけられるのが一番の恐怖であり、「マーカイム」や「ジキル博士とハイド氏」はそれを描けているからこそ傑作たりえているのだろう。その恐怖が二元論に収斂されているのは残念だが。

2012/08/21

S.Y

怪奇短篇という言葉に惹かれて読み出すも、久しぶりの翻訳本でなかなか進まず手こずってしまう。訳者も巻末に最も日本語に訳しにくい作家の1人と話している。さらっと魔法使い対人食い族の場面があったり中々の怪奇っぷり。ただ、他作品のジキル博士とハイド氏を読むのはもう少し先になりそう。66点

2016/08/24

misui

ほとんどの作品において金銭や物品を通じて罪が受け渡される…罪そのものが物品のように存在感を持って流通している点が気になった。罪を持つ人間は破滅を避けるためにその解消に努めようとし、あるいは罪の力を逆手に取ろうとする。罪を身内に余計に持つということを突き詰めれば「ジキルとハイド」的な二重身・分身の主題が出てくるのもわかる。が、本書の収録作では南洋を舞台にしたものがそうした罪の流通から一歩抜け出しており好感が持てた。「声の島」なんてマジックリアリズムだ。

2016/05/11

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