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ありんす国伝奇 (時代小説文庫 29-17)

ありんす国伝奇 (時代小説文庫 29-17)

ありんす国伝奇 (時代小説文庫 29-17)

作家
山田風太郎
出版社
KADOKAWA(富士見書房)
発売日
1996-12-01
ISBN
9784829112793
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ありんす国伝奇 (時代小説文庫 29-17) / 感想・レビュー

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藤原

吉原を舞台にした短編集。節ごとに挟まれる五七五の句が洒落ている。一話ごとに独立しているようだが、他の話で登場したキャラクターがちょこちょこ映りこむので、微妙な繋がりがあって面白い。ゆびきり地獄がお気に入りかな。ドロドロした陰系の話が多い中、勝小吉の破天荒な活躍が清涼剤になっている。全体的に面白かったけど、吉原や天保六花撰やら当時の世俗について知識があったらもっと楽しめたかも。あと、結構古い時代に書かれたからか、少し読みづらかった。

2020/11/19

出世八五郎

著者には忍法帖、室町もの、明治もの、時代ものなど幾らかのジャンルがあるけど、これは【吉原もの】と言ってもいい連作短編集。恐らくこれ一冊くらいしか吉原ものはない。平和な安定した時代の有名無名な人物が登場するその手法はこれまで通り。まさか河内山宗俊が登場するとは?興味あれば山中貞雄『河内山宗俊』を鑑賞するとよいと思う。しかし、読んでて花はやはり花魁で歴史人物など脇役に過ぎない。吉原言葉や化粧道具などの慣れぬ漢字が多々出てきますが、それだからこそ吉原な空気が生まれる。もう一冊ほど吉原ものは読みたかった。

2014/05/08

hirayama46

1950年台後半、まだ忍法帖に着手していない時期の連作短編集。江戸後期の吉原を舞台に歴史上の有名人もゲスト出演する、ミステリ風味の強めの一冊。いずれもひねりの効いた短編揃いですが、ただ、書かれた年代が古めなので、前提となる知識が現代の視点から見るとちょっと高めかな、と思いました。わたしが無学なだけかもしれませんが……。吉原の文化や、わりとマイナーな偉人がさらっと出てくるので戸惑うこともしばしばでした。

2018/07/29

まりこ

吉原が舞台の短編集。風太郎にしては歯切れが悪いような。薫の話が面白い。

2014/05/16

tenco

★★★★☆ 忍法帳だけじゃないんだぞ山田風太郎は!と言いたい風太郎流ありんす国(吉原)モノ。意地と張りの吉原花魁も素敵だが、最後の『夜ざくら大名』の趣向にはやられた。それにしても、ありんす言葉というのはどうしてこう…口に出して読みたくなるのかな。

2012/04/14

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