累る-kasaneru- (プラチナ文庫)
累る-kasaneru- (プラチナ文庫) / 感想・レビュー
青龍
この作家にしては、ブラックかな。転生を絡めた兄弟ものは珍しくないけど、民俗の闇部分がいい味(と、言っていいのか?)になっている。で、この主役二人がやっているシーンが全くないのが、BLとしては、珍しいな。
2015/10/17
那義乱丸
知らなければ疑問すら持たないままだが、知ってしまえばそれは堪え難い苦痛となる――。オワタリさまと四郎があまりに物悲しく痛々しく、その惨い顛末に心が抉られた。そして、七緒と奏人。この二人もまた切なくて…。繰り返すまいと抗う奏人の決死の想いも空しくまるで辿るかのように進む物語に不安が重く圧し掛かり読んでて辛かった。でも、互いを護ろうとする強い心が揺るぐことなく七緒と奏人に引き継がれての新たな結末に安堵。オワタリさまの最期の言葉に温かな涙が溢れた。そして、戯れる2匹のナナホシの描写が胸に染み入った。
2015/11/12
わんコ!
読み終わりタイトルの意味を理解するー。凪良さんの話は合う合わないがはっきり出ちゃうのですが、これは当たり。ほの暗い感じがよかった!面白くて新幹線での道中に一気読み。過去の因縁も含めて幸せになって欲しいな。笠井さんの挿絵も凄かった!表紙と口絵はオイオイって感じでしたが、中絵はそこまで際どく無くて安心しちゃいました。
2015/10/13
きょん
編集さんが熊出没シーンとモブ姦シーンを控えめにするようアドバイスしてくださって良かった。前世も現世も二人の置かれる状況が辛かったけど、それでもページをめくる手が止まらないというのが筆力というものでしょうか。前世辛かった分、現世で幸せになっておくれと、心から祈ってしまいましたよ。
2015/10/21
そらねこ
異母兄弟だがお互いを想いあう二人が毎夜見る前世の記憶…。泣きました…。前世に思いあって何も叶うことなく悲惨な生を終えた二人。そしてその二人に引きずられる現世の二人。凪良さんにしては昭和初期の閉じた村の陰湿な面を描いててダーク。だけど凪良さんだから淫靡になり過ぎることも無く、泣けるいい話でした。前世の二人を暗示する天道虫のくだりには何度かホロリとさせられました。笠井さんの表紙、美しいですが、裸じゃなかったらなぁ~…。表紙ほどエロじゃないし…。
2017/02/17
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