いつか好きだといって (花音コミックス)
いつか好きだといって (花音コミックス) / 感想・レビュー
フルタワ
敵対しているアンドロイド2体は、ある面においては代理戦争の体現者、ある面においては製作者達の代弁役だ。直接言葉を交わさずとも立ち振舞いから滲み出る気持ちがあるとはよく言うけれど、この作品ではその“立ち振舞い”がアンドロイドという形をとって役割を果たしているようだった。本人達が語らずとも、本人達がプログラムしたアンドロイドが言葉少なに全て物語っている。ただ代弁し終えた後の2体の結末は、ある意味製作者達より幸せだったかもしれないけれど心が痛む。彼らの存在意義は個である事ではなく代弁者である事だけだったのか。
2013/08/18
せ〜ちゃん
★★★★ 水城さんフェアにて再読。 敵国同士の研究員達のパペットのお話で、アンドロイド達の自覚の無い恋のお話です。 はぁ~ちょっと泣けますね~・・・。 自分にはもうちょっと救いが欲しいところですが、これが水城クォリティですね。
2014/10/11
MitsのHoney
感情を持たない、育てていく筈のないアンドロイド同士の恋と、その作者達の想いを描いた水城さんのお話。作者の性格が反映されるという人型。考え方をプログラミングしていくには、どうしたって根本に性格がなければ成り立たないと思う。性格によって感情の生まれ方も変わり、考え方へと繋がるのだから。例え彼らに自覚がなくとも、あの二人から作られたのなら恋に落ちるのは当然なのだろう。恋に気付いた人型の結末と、作り手の恋に切なくて涙が止まらない。バッドエンドのように見えて、一筋の光が見えている所が尚更切ない。
2013/01/21
りすちん
某ドラマ見て、読みたくなったアンドロイドモノ。 メカにも、作り手の想いが入り込む。 泣けるわ〜。
2013/10/29
麻由
アンドロイド×アンドロイド、もしくはロボットの感情について。後書きで同人誌初出とあってあー確かに。始まりが唐突だったり最後がもやもやしたり全体的に説明不足だったりするけど、アンドロイドの感情というあやふやで繊細なものを描くのに、この作品のあえて語らない静かな筆致はよく合っていると思います。プログラムなのかプログラム外の行動なのかもわからないまま恋をするアンドロイドの姿は何とも切ない。ところであとがきでちらっと年齢バレしそうなこと描いてあったけど、実際いくつなんだろう……。
2011/06/03
感想・レビューをもっと見る