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砂の降る教室: 石川美南歌集

砂の降る教室: 石川美南歌集

砂の降る教室: 石川美南歌集

作家
石川美南
出版社
風媒社
発売日
2003-12-01
ISBN
9784833151320
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砂の降る教室: 石川美南歌集 / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

石川美南の第一歌集。長らく絶版になっていたものだが、17年ぶりに「現代短歌クラシックス」の1冊として再刊された。まずタイトルがなかなかに魅力的だ。「半分は砂に埋もれてゐる部屋よ教授の指の化石を拾う」ーもちろん仮想世界である。安部公房の『砂の女』が連想される。あるいは歌人もまたそうであったか。この人の歌の多くは生活の実感をストレートに詠むことはない。いずれも物語世界めいた中での感覚の閃きを言葉のリズムに乗せて歌う。「マンホールにそろそろと耳当てて聞くみみず一家のいがみあう声」。この軽妙さもまた、この歌人の⇒

2024/08/01

浅葱@

「わたしだったか 天より細く垂れきたる紐を最後に引つぱつたのは」「まだ君が全てではなくうすあをき銀杏の影に身を浸しをり」「シャッターを叩いて君を起こしたし電信柱ひかる夜更けは」なんだか染みてきます。

2014/06/09

浅葱@

「空つぽの水筒持ちてみづうみに沈める羊雲盗りに行く」 そんな気分になった。ふと、入り込む余地。つい、想像してしまう雰囲気が、そこここにある。「この虹は一番奥の本棚に戻しておいて、dear図書係」不思議さが当たり前のように親しく思える。「虹自身時間はありと思いけり」(阿部青蛙)を思い出しつつ、おやすみなさい。

2013/06/19

辛口カレーうどん

「気難しさうに眠れる紫陽花を背負ひて雨の石段を行く」   素敵な言葉の音を楽しむ。そこから広がる物語を思い描きながら・・・

2014/10/19

里馬

発見さるは角川ならづ出逢えて良かつた猿がお仕事 読書をば一時休止せむとするも石川女史の魔の手に絡まん ラーメンズ彼らが制定「短歌条例」、読後の今なら楽しく過ごさん

2010/03/01

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