ジュリア、君の瞳 (シルエット・ディザイア 632)
ジュリア、君の瞳 (シルエット・ディザイア 632) / 感想・レビュー
糸車
あの日ロイスが救いの手を差し伸べていなければ今のジュリアはない。でもどんなに周りが懸命に手を差し伸べても本人がそれを受け入れ、そこから自分の足で前に進もうとしなければ未来を切り開くことはできなかったと思う。彼女の努力に頭が下がる。この作家さんらしい丁寧な心理描写で思いっきり感情移入。事故で視力を失ったロイスが自分を卑下してしまったように、ジュリアが過去の自分を許せない気持ちも痛いほど分かってしまう。執事のエマソンがロイスを息子のように愛している気持ちが伝わってきて温かい。
2015/10/12
感想・レビューをもっと見る