わたし (かがくのとも絵本)
わたし (かがくのとも絵本) / 感想・レビュー
のっち♬
「わたし」とはなにか?それは他者が存在してはじめて生まれる概念であり、その関係性によってでしか規定され得ないものである。本作の凄さは普段意識されない当たり前の事実を非常にわかりやすく、的確に、そして面白おかしく表現できている点だ。性別、親族、社会的な立ち位置のみならず動物や宇宙人まで視点は加えられる。デザインのシンプルさと鮮やかなコントラストに加えて、「ちび」「でか」でフォントサイズを変える長の機転の効かせ方も秀逸で、「レントゲンでみると!」でアイデンティティに揺さぶりをかける攻め方が谷川らしいと感じた。
2024/02/01
Kawai Hideki
「わたし」は一人だけど、相手の立場によって色んな呼び方があるよね、というお話。赤ちゃんから見ると「お姉ちゃん」だし、お兄ちゃんから見ると「妹」、両親から見ると「娘」、先生から見ると「生徒」、隣のおばさんから見ると「山口サンの下のお子さん」、犬から見ると「人間」・・・と、「わたし」という相対的で多面的な存在が見えてくる。
2016/09/25
keroppi
「MOE」谷川俊太郎特集で知って読んだ。谷川さんは、「君たちはどう生きるか」が、この「わたし」のもとだと言っていた。自分を様々な視点から見つめることは、とてもいいことだと思う。
2022/06/18
☆よいこ
かがくのとも絵本。「わたし」おとこのこからみると、おんなのこ。あかちゃんからみると、おねえちゃん。おにいちゃんからみると、いもうと。きりんからみると、ちび。ありからみると、でか。▽他の人からみると「わたし」はそれぞれ違った呼び方をされる。「わたし」ってなにかな?わたしはわたし。
2019/05/21
かおりんご
絵本。本屋さんで見つけて、懐かしくなって手にしました。元祖『私は何者か?』を問う絵本。相手によって、私という存在は変化をする。シンプルだけど分かりやすい。
2016/01/05
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