迷宮へどうぞ (たくさんのふしぎ傑作集)
迷宮へどうぞ (たくさんのふしぎ傑作集) / 感想・レビュー
KAZOO
子供の絵本の割には執筆者が種村季弘さんということでかなりしっかりした内容となっています。むかしのギリシャ神話や中世の王宮の防御のために作ったのが庭園で楽しむようになったとか。エッシャーの絵もいいのですが最後にある川原田徹さんの描かれた「かぼちゃ島迷宮」の内部が楽しめます。
2017/07/01
ちえ
迷宮(迷路)って子どもの頃も今もドキドキする。ヨーロッパの迷宮庭園やクレタ島の迷宮、迷宮の歴史や日本の迷宮模様(渦巻や巴、同心円)迷宮からいろいろな世界に繋がっている。「迷宮」といる言葉と「かぼちゃ人類学入門」の河原田さんの絵に惹かれて読んで、これまたとても面白かった。最後の「…本も一種の迷宮なのですね。ですから皆さんもこの本の中に入って、ほらこうして出てこられたではありませんか。迷宮も本も複雑になればなるほど面白いんだ。今度はどんな本の迷宮に挑戦しようか」という作者から子供の読者への言葉がいい。
2019/01/13
猫森
種村さんの絵本! 建造物としての迷宮も好きだが、庭に拡がる生垣の迷路や、草原の中に突如現るレイレの石迷宮もいいなあ。すぐに出口(正解)に出る(たどり着く)ことよりも、ずっと中でふらふら彷徨い、隅々まで自分の足で歩いて確かめてみるのも楽しそう。RPGみたいに。迷宮の中で、自分だけの物語を探すのだ。
2023/03/18
ひとみ
子供時代の愛読書を読み返したくなり、借りた。この本でシュヴァルの理想宮のことを知って、「一度でいいから行ってみたい」と猛烈に憧れたものです。種村さんの文章に触れるようになってから、それまで全く意識してなかったこの本の著者名を目にしたときの衝撃が忘れられません。わたしの小学生時代に「たくさんのふしぎ」があって本当に良かった。
2011/10/01
わ!
ヨーロッパの映画を見ていると、家の前に庭園があり、そこに生垣で作った迷路が存在したりする。なぜこんなところに迷路があるのか、不思議に思ったことがあるかもしれない。確かに遊びの意味も多いが、その意味は結構複雑なものがあります。それがこの本には、ごく簡単にまとめられているのである。
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