続 子どもへのまなざし (福音館の単行本)
続 子どもへのまなざし (福音館の単行本) / 感想・レビュー
mariya926
結構時間をかけてじっくり読みました。ちょうど聖書のⅡテモ3章の終わりの時代は『自分を愛する者、金を愛する者…』というみことばを考えていたのですが『現代はこんなに豊かで自由なのに、なぜこんなに、みんなの心が病んでいるのでしょうか?なぜこんなに、子どもが難しくなったのでしょうか?それはみんなが自分のことしか大切にしなくなったから』このように、自己中心的、利己的、自分だけを愛するようになったと何度も出てきたのが印象的でした。児童の精神科の臨床医を30年間されていて、様々な家庭の問題の原因を提示されています。
2021/05/27
風眠
『子どもへのまなざし』に寄せられた読者の質問に答える形式で書かれた本。『子どもへのまなざし』を読み終わったあと、子どもや保護者が課題をどのように解決していったか詳しい内容を知りたいと思ったので、とても良かったと思う。続編でも繰り返し佐々木先生がおっしゃっている言葉、「母性的なもの(あるがままの自分を肯定され、受け入れられる体験)を十分に与えられていない子どもは、父性的なもの(社会のルール)を受け入れることはできない。」に、チクチクとした実感を抱きながら、何度もうなずいた。怒ってるみたいに、うなずいた。
2013/05/05
ミミネコ
質問に答える形式。佐々木先生が優しく温かく答えてくれる。また、一歩踏み込んで障害のある子供についてもお話されている。この辺りは難しく一度読んだだけでは理解しづらいが、「学習障害や多動性障害の子供が一番怒られている」と言うところは「確かに」と思った。放課後2~3時間の間くらい指導員は怒らないでいたいと、今後の対応の参考になった。
2020/01/13
陽子
前巻に引き続き、本巻は子育てに関してお母さん方から多数いただいたお手紙をもとに質問に答える形式。温かい言葉でわかりやすく不安な気持ちが包まれていくような回答と解説。子供の心を満たせてあげることの大切さ。物を与えるのではなく身体と気持ちを向けて向き合ってもらう経験が人に思いやりの心を育んでいくこと。自分を大切に生きるということは、どれだけ大切に育てられたかの延長。大人になってからの心理についても触れていた。母性、父性の役割。障害児の保育と親の子への受容。支援、保育者教育者の心構え等。人間理解には一読の書。
2019/01/03
moshi
前作を読んだのはいつだったか。児童精神科医による育児書「子どもへのまなざし」の続編。前著で充分に子どもの要求に応えてあげることで子どもは健全に育つのだと教えてもらった。こちらは前著に対する質問に佐々木先生が答えるという形式。教育関係者からの質問への回答として「障害を受け入れられない親に対して、過去のことを悔いる親に対して、どう接していけばいいのか、どういう視点を提供してあげたらいいのか」がとても参考になった。かなり主観が強いとは思うけど、この本は佐々木先生の長年の経験による「主観」を味わう本だと思う
2023/08/18
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