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秒読み (ボクラノSFシリーズ)

秒読み (ボクラノSFシリーズ)

秒読み (ボクラノSFシリーズ)

作家
筒井康隆
加藤伸吉
出版社
福音館書店
発売日
2009-02-25
ISBN
9784834024258
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秒読み (ボクラノSFシリーズ) / 感想・レビュー

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優希

面白かったです。ヤングアダルト向けのツツイ作品を集めていますが、どの作品も個性が強いと思いました。ナンセンスは抑え気味ではありますが、それでもしっかり味を出しています。もっと濃い作品は沢山ありますが、この程度の薄さでもツツイワールド全開なのが凄いところです。

2018/08/17

tomi

ヤングアダルト向けに編集された筒井さんの短篇集。毒気とグロさは薄めだが、デビュー作の「お助け」から「遠い座敷」「走る取的」「関節話法」「バブリング創世記」etc傑作ぞろい。ほとんどが既読だが、各篇についている加藤伸吉さんの挿画が良い。「マグロマル」の議場に集まった大使の面々の画などとてもわかりやすい。

2013/05/04

すべてよかったけれど、特に「蟹甲癬」と「走る取的」が気に入った。恐ろしくて不気味なんだけれど、おもしろかった。本編もよかったけれど、長嶋有さんの解説も響いた。「ただ感じるために文学があるのだ。」なるほどと思った。筒井康隆の作品は豊かな心ばかりか、逃げ出したいようなそんな思いにさせる。これが現実ではないはずなのに、自分がいる世界が偽物なんじゃないか、と毎回思わせる当たり、やっぱりすごい人なのだ。

2012/08/10

barabara

名作と呼ばれる話が幾つか入っている。キーンと頭が鳴るような、泣けるほど満ち足りた夕暮れ前の眠気が、数ページで見事に描かれる、『睡魔のいる夏』。子供時分、誰もが味わったことのある何とも言えない怖さが蘇る『長い座敷』。訳も分からず追われる恐怖で、読者も息せき切ってページをめくる『走る取的』。かな〜り、お得に凝縮された一冊でした。私のようなSFやファンタジーが苦手な人も、この本だったらイラストと共に(これ、結構大事)埋没できるでしょう。

2012/02/16

猪子

SFジャンルは電波話が苦手なので、どうも得意ではなかったのですが、さすが筒井康隆!電波の中にもリアリティ有りで、とても楽しく読み切ることができました。SFなのかはわからないですが、挿絵もあいまって走る取的が本当に怖かったです…でも、バブリング創世記はやっぱり駄目でした。見事にゲシュタルト崩壊を起こして読むのが辛かったです。

2015/05/29

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