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犬のバルボッシュ (福音館文庫 物語)

犬のバルボッシュ (福音館文庫 物語)

犬のバルボッシュ (福音館文庫 物語)

作家
アンリ・ボスコ
ジャン・パレイエ
天沢退二郎
出版社
福音館書店
発売日
2013-11-10
ISBN
9784834080377
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犬のバルボッシュ (福音館文庫 物語) / 感想・レビュー

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NAO

パスカレ少年シリーズの第3作は、『ズボンをはいたロバ』のピエルーレ(ペイルーレ)村が舞台。マルチーヌ伯母さんとパスカレが一夏をすごしに向かったのは、伯母さんの故郷であるあのピエルーレ村。廃線になった駅から二人を導くロバ、村外れを行き過ぎる旅のジプシー。『ズボンをはいたロバ』の後日譚といったこの作品は、『ズボンをはいたロバ』以上に幻想的で、白昼夢のような物語だ。

2022/06/07

Gotoran

パスカレ少年とマルチーヌ伯母さんが伯母さんの故郷ピエルーレ村へと旅をする物語。馬車と汽車の旅のはずだったが鉄道の廃線で、途中から野宿をしながらの徒歩旅行になってしまう。影のように付き従う『犬のバルボッシュ』と未知の世界へと誘う謎のロバ。森の洞窟や谷間での野宿、不穏な納屋での一夜・・・現実と夢の往来、幻想的ながらも不穏な出来事や心温まる人々との交流、少年と伯母の微笑ましい関係と心の揺れ動き、等々が描かれる。純文学の手法で描かれた神秘主義的雰囲気のある作品だった。河合著『ファンタジーを読む』繋がり、第8弾。

2020/01/26

ほとり

パスカレ少年の一人称で、伯母マルチーヌの故郷への旅が語られる。南仏の生き生きとした風景の写実描写と、緻密な心理描写が濃密に溶けあった、美しい文章。少年と叔母、そしてバルボッシュの道中に、手に汗握る派手な展開はない。しかし、周りのありふれた出来事も、人それぞれに違う意味があり、時に他人には知る由もない重大な奇跡や啓示を見せてくれることを、この旅は教えてくれる。タイトルにある犬のバルボッシュは、道中の守り神のような存在になっており、後半はほとんど印象にない。これはどう解釈すればいいのか、今もよくわからない。

2014/09/02

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