私のことば体験 (福音館の単行本)
私のことば体験 (福音館の単行本) / 感想・レビュー
モリー
松居直さんのお陰だったのだ。この本を読んでそう思った。私が幼い子供の時分から積み重ねてきた絵本との幸福な時間が、松居直さんが世に送り出した数々の絵本の存在抜きには語れないことを知ったからだ。絵本をよく読む方もそうでない方も「こどものとも」のシリーズを知らない方はいないのではないだろうか。この絵本シリーズを企画をした人物こそが松居直さんだったのだ。そして、加古里子さんをはじめ、寺村輝夫さん、堀内誠一さん、その他どれ程多くの素晴らしい作家と日本中の子供たちを結びつけてくれたことか。感謝の気持ちでいっぱいだ。
2022/12/24
羽
福音館書店の創立から一貫して、編集者として子どもの本を作られてきた松居直さんの自伝。絵やことばにかける情熱や子どもたちへ伝えたい思いに胸を打たれ、「絵本といえば福音館書店」と言われるのが腑に落ちました。わたしは自分がそれほど多くの絵本を読みきかせしてもらわなかった代わりに、いま自分の子どもにたくさん読み聞かせをしています。その中でもやはり福音館の絵本は別格です。本書は装画に銀箔がはってあり、キラキラ光ります。安野光雅さんの挿絵もすてきで、ずっと手元に置いておきたい一冊になりました。
2024/08/12
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
絵本の勉強をしていると必ずと言っていいほど松居直さんの言葉をお聞きします。絵本講師の勉強中、ご講義はご高齢のためDVDでしたが、おっしゃっていることは深く伝わってきました。「生きて帰りし物語」、松居直さんが教えてくださった言葉を胸に、質の良い絵本を1冊でも多く届けていきたいです。ご冥福をお祈り申し上げます。
2023/01/04
タンタン
昨日、2022/11/4、松居直さんが亡くなった。ちょうど、図書館で手にしたこの本は、2009〜2011年に「母の友」に連載したものをまとめたもの。福音館書店の始まりから編集者時代のことが簡略に語られている。安野光雅のイラストも楽しい読みやすい本。松居さんの本作りへの心意気を垣間見る事が出来て良かった。
2022/11/05
奏
「母の友」に連載されていたもの。松居さんの幼少期のことや「母の友」「こどものとも」の創刊時の逸話、松居さんから見た絵本作家の方々、読みつがれている絵本の裏側のなどを読み作品への新たな思いが湧いてきました。子どもの本の出版は未来志向だという信念のもと手掛けられた絵本は、これからも子どもたちの心を豊かにし読みつがれていくと思います。ご冥福をお祈り申し上げます。
2022/11/06
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