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なくしたものたちの国

なくしたものたちの国

なくしたものたちの国

作家
角田光代
松尾たいこ
出版社
ホーム社
発売日
2010-09-24
ISBN
9784834251661
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なくしたものたちの国 / 感想・レビュー

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めろんラブ 

角田さん、こういうのダメですって。ゆきちゃんとかミケとか。動物の愛情には本当に弱いもので。花粉でやられっ放しの上にこの本の波状攻撃を受けて、我が鼻と目は用を成さないシロモノとなり果てましたよw「なくしたものたちの国」は、喪失による悲しみやむなしさの涙と、再生への希望の光が満ち満ちて、今日もキラキラと輝いているのかなぁ。ふんわりとした優しさとひんやりとした怖さがない交ぜとなって、赦しを得たような安堵感と共に、忘れかけていた記憶の扉が開いていく不思議な感覚を呼び覚まされました。松尾さんの絵もカラフルで素敵♪

2011/03/08

*すずらん*

私達には二つの手しかなくて、必要がなくなった物を手放しながら生きている。あの日絶対に忘れないと思った気持ちだって、気付けば薄くなっている。子供の頃隣りになければ眠れなかったぬいぐるみだって、今はなくてもちゃんと眠れる。見渡してみれば、あの時支えてくれていた物はいつしかなくなっていた。もう私がなくても大丈夫よと、そっとなくしたものたちの国に行ってしまっていたのね。だけど裏を返せば今私を苦しめる悩みや感情も、きっといつかあの国に行ってしまう。ゆきちゃんの いつかきっと懐かしくなる日が来るわという声が響いている

2013/09/21

ちはや@灯れ松明の火

どこになくしてしまったのだろう。この手に抱えていたたくさんの宝物たちを。どこにいってしまったんだろう。世界中にちらばっていた数えきれない秘密たちは。あんなに大切だったのに、時の隙間にこぼれ落ちてしまった。風に飛ばされるように、波にさらわれるように。ぽつりとできた空白があんなに寂しかったのに、いつしか薄らいで、なつかしいとふと思いだす時、ほんの少しちくりと痛む。でも、ふり向かないで。なくなることは旅立つこと。風はまたそよぐから、波はまた寄せるから、かたちを変え、姿を変えて、何度も何度でもめぐりあえるから。

2011/09/12

いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】

図書館**大人の為の絵本**女性の一生を通して、出会いと別れ、生きるよろこびとせつなさを紡いだ。松尾たいこのイラストと、それをモチーフに描かれた角田光代の色彩あふれる書き下ろし競作集。(紹介文・他より)――これは素晴らしい!かつて"わんぱく小僧"だった私。家には、お気に入りのオモチャが宝物の様に箱に仕舞われていた…。 ⇒続き

2013/10/12

nyanco

あぁ…私はやっぱり角田さんの書かれるものが好きなんだな~と痛感。ドロドロと辛辣なのも角田さんの魅力だけれど、本作はいつもと少し違って、動物やものの声が聴こえたり、昔飼っていたネコが人間に転生して巡り会う…とファンタジックな設定なのですが、私の気持ちにピタ~っと吸いつくような感覚でした。読後、じわじわと来る本です。暫く他の本を読みたくない…という気持ちになりました。 大丈夫、また会えるから…そう思わせていただきました。是非、多くの人に読んで貰いたいと思います。各話の感想は…続→

2010/10/07

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