狂人関係 1 (ホーム社漫画文庫)
狂人関係 1 (ホーム社漫画文庫) / 感想・レビュー
安南
情念を描く作家といわれているが、湿度の高いベタベタした作風ではない。葛飾北斎をモデルに描かれたこの漫画にも、乾いた諦念を感じる。絶望のその向こうに広がっている高い空のようにあっけらかんとしていて風通しがいい。1月11日午前1時、「さてと、行くか」とすっくと立ち上がって逝ってしまった、昭和の絵師。享年45歳。上村漫画をリアルタイムで読みたかった。北斎みたいなエロ爺さんになってからの漫画が読みたかった。
2014/01/11
たまきら
杉浦日向子さんのが好みですが、こちらの狂いっぷりもなかなか面白いです。この人の描く女子は、忍耐強いか最初から倫理観がないかどちらかって感じですが、女の業を感じさせるじっとりした目線にはひやりときますねえ。上・中・下、どれもおもしろいです!…けど、売っちゃおうかな。
2016/12/27
文也
北斎とその周囲の人達を題材にした作品。上村一夫は初めて読むんだけど、イメージより全然カラッと乾いた感じで、読んでて心地いい。八百屋の父ちゃんのくだりとか、悲しくも滑稽でたまらん。続きが楽しみ。
2016/11/21
ちんれん
ピース又吉が紹介していた漫画を読んでみた。実に面白い。葛飾北斎の晩年を劇画調で書かれた一冊。登場人物の心の動きが書かれている。セリフではなく、人物の表情で読ます凄い内容。
2012/04/28
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