オレンジ党と黒い釜 (fukkan.com)
オレンジ党と黒い釜 (fukkan.com) / 感想・レビュー
NAO
宮沢賢治研究の第一人者で、シュールでちょっと暗めの幻想的な散文詩を書く詩人天沢退二郎が書いた児童書は、詩と同じような雰囲気。古くから三つのそれぞれの魔力を強く残した地域が隣接する田舎町を舞台に、〈ときの魔法〉の長である老人に導かれた少年少女たちの冒険。オレンジ党とは何なのかは短編集『闇の中のオレンジ』で語られているらしい。オレンジ党の冒険もシリーズとなって4作品出ている。
2022/05/27
シガー&シュガー
寂しい影を背負う子供たちが『オレンジ党』を結成して悪の復活、世の中の悪化を阻止するというパターンは光車と同じ。話が長い分、オレンジ党のほうが細かな描写や設定が多く、落ち着いて読みたい。子供心に感じていた大人の世界や自立への不安と恐れを思い出すような空気と匂い。私にとっては何もかもが面白く胸に迫って特別な物語だけど、今の子供たちにも面白さや発見があるのかな。そう願いたい思い入れのある物語。光車とこのシリーズは、子供時代に出逢っておきたい作品だと思っています。我が息子は読まないけどネ。
2017/07/13
Valkyrie
【Kindle Unlimited】小学校高学年向けと思われる児童書だけど、結構黒いし密度も濃い作品。古い魔法と黒い魔法、解明されていない謎は多い。気になるので続きも読むしかないな。モノクロだと版画のように見えるマリ林さんの挿絵も味わい深い。
2019/10/30
らびぞう
黒い魔法や古い魔法、それに立ち向かうオレンジ党の子どもたちと、とき老人。挿絵が、私は好き。この物語に、非常にマッチしている。
2013/04/20
椿子
「光車よまわれ!」には、劣るかもしれないけれど、ねっとりとした面白い児童小説。闇の部分の描き方が凄く良いと思う。先生たちが皆まぬけでユーモラスで面白い(敵なんだけど…)
2010/10/10
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