夢でない夢
夢でない夢 / 感想・レビュー
保山ひャン
同級生の清子とか桃子とかが出てくる、小学生らしい夢の物語。童話作家が書いた物語というより、リアルに小学生が見る夢に近いのかも。ウィンザー・マッケイの手法を使った、とあとがきにあるのが面白い。佐伯俊男の挿絵もあまり他で見たことのないもので、よい。
2014/12/19
miki
挿絵がおもしろそうで借りてみた。ぐにゃりぐにゃりと夢か幻かが浮かんでは消え‥の物語。夢も幻もしょせんは意味のないこと。くるくる回る場面や状況転換。この本のなかでは「夜の少年たち」が好きかな。
2012/03/01
ココユキ
「光車」の後に見つけて読んで、中学生には早かったなあと思った記憶があります。何が早かったのか忘れましたが「光車」より好き勝手してるなあ天沢先生、という気がしたのを覚えております。まだ本棚にあるので読み返してみよう。
2012/01/17
misui
微妙。表題作は「一種の自動記述的方法」とは言うが後年の詩や童話とくらべるとあまりにとりとめがない。が、その後年の作品に通じる要素に注目すればなんとか読めるか。集中で好きなのは「猫殺し」(このタイトル、笑)、これは電車の中を押し寄せる水と不気味な猫のイメージがなかなか良い。後半の賢治風の習作は試行錯誤してるなぁという感じで。
2010/05/19
ヌーン
表紙および挿絵がなんだか淫靡というか、なまめかしいというか、そんな感じがして、どうも落ち着いて読めなかったです。表題作の主人公がかわいそうでした。毎晩あんな夢を見ていたら、現実の世界より夢の世界に取り込まれてしまうのではないでしょうか。疲れ果ててしまうのではないでしょうか。夜の夢のために学校で居眠りなどしてしまわなかったのでしょうか。ラストがざくりとぶった切られたように終わってしまったので、本当に不気味でした。
2010/05/04
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