しんかんせんでも どんかんせんでも (かこさとし◆しゃかいの本)
しんかんせんでも どんかんせんでも (かこさとし◆しゃかいの本) / 感想・レビュー
たまきら
踊り子号に乗って伊豆へ行き、鈍行で三島まで戻り新幹線で帰宅した週末後、ずっと積んであったこの本に娘が気づきました。タイミングって本当に面白いなあ。本の旅は岩手でしたが、岩手に新幹線で行ったことがある娘さんは大喜び。電車がないその先、にも興味が向いたようで、色々と解決方法を考えて楽しそうでした。
2018/11/28
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
新幹線は世界に誇れる技術ですが、痒いところに手が届くような在来線は無くてはならないもの。利用者の少ない駅は廃駅になってしまう現状ですが、必要としている人には別の移動手段を確保してほしい。田舎では買い物難民や通院難民がいるんですよ。この絵本は少し古さも感じましたが、あとがきの育児や教育の場の例えに、現状とマッチしていると思います。 【SDGs9 産業と技術革新の基盤をつくろう(乗り物 汽車・電車一般 新幹線)】
2022/04/17
遠い日
初出は1983年。どうりで懐かしい新幹線が登場するわけだ。おばあちゃんのお見舞いに岩手まで、お母さんと向かったてっちゃん。新幹線の中のようす、新幹線から見える景色。在来線に乗り換えてからの車内のこと、もったりしたスピード感の違いを肌で感じるてっちゃん。列車の旅のおもしろさは乗ってみないとわからない。
2017/09/13
Midori Matsuoka
岩手のおばあちゃんのお見舞いに新幹線と「どんかんせん」(鈍行列車)に乗るてっちゃんのお話。てっちゃんの乗る新幹線やそこで働く人々が描かれている。 1983年に刊行された本なので、情報が古い部分もあるけれど、鉄道の重要性や携わる人々の努力は変わらないと思う。 あとがきで著者のかこさとしさんが地方のどんかんせんが廃止されていくことを憂えた文章にハッとさせられた。 「恐ろしいことは育児や教育の場でも新幹線が讃えられ、鈍カン線は見すてられているという事です」 40年以上経った今、この問題は解決しているのかなあ。
2022/03/24
紅生姜
速ければいいってもんじゃないけど、速さは必要。がたんごとんとローカル線に乗っての旅もまた最高。どちらの列車にも温かい目線で、その大切な役割を教えてくれる社会絵本。最後の最後まで創作意欲の衰えなかったかこさんに、敬意を表して、改めてたくさんの絵本を読み返しているところ。こんなすごい人はもう二度と現れないかもしれないな。
2018/07/11
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