青いヌプキナの沼
青いヌプキナの沼 / 感想・レビュー
とよぽん
アイヌの兄妹の物語。アイヌ民族の誇りと文化が、和人によって踏みにじられた悔しさ・・・。ヌプキナはすずらん。地震と噴火によってヌプキナの山ができ、ヌプキナの湖が消えて沼ができた。かこ さとし さんの『あとがき』に、「ヌプキナは涙のつらなりのように思えた」、「汚れた栄光で見失ってはならないものを、この国の子どもたちに知ってほしい」という強い思いが記されている。
2020/03/15
たまきら
かこさとしさんらしい、最初の言葉が好きです。弱い者いじめは今もずっとずっと続いているけれど、権力を持つ者こそが、マジョリティを握っている者こそが、彼らからまっすぐ向けられる非難の眼差しを謙虚に受け入れるべきだと思います。
2020/12/03
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
アイヌに伝わる民話絵本。1980年発刊の絵本を復刊。復刊ドットコムさん、かこさとしさんありがとうございます。ヌプキナは、アイヌの言葉ですずらんのこと。この絵本はアイヌ文化よりも迫害された歴史を取り上げている、子どもたちに分かりやすい貴重な絵本です。
2020/06/11
ツキノ
(E-81)1980年発行の新装復刊。「子どもたちに、この国で起こってきた歴史をちゃんと伝えるために」作られた絵本。かこさんのおもいが伝わる。ヌプキナはアイヌ語で「すずらん」という意味。ヌプキナの湖が消え、沼になった伝説からアイヌの人々の迫害を描く。両親を殺され、ひっそりと暮らす兄妹ふたりに起きたさらなる悲劇。病身の妹のために獲物のオジカを背負うタキシを誤って撃った殿様。そのまま放置する。春になり兄が戻ってこなかったわけをしった妹チリの復讐。
2020/03/26
あおい
本州からやってきた侍に住んでいた場所を追われたアイヌの人達。抵抗する者は殺され、その他の者はひっそりと隠れるように住んでいた。ある日病気の妹の為に御領地に狩りに入ったタキシは侍の銃弾に倒れる…真実を知った妹の絶望と憎しみ。妹の決死の覚悟での復讐は胸が痛い。
2020/09/13
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