火の鳥 《オリジナル版》 未来編
火の鳥 《オリジナル版》 未来編 / 感想・レビュー
ムーミン2号
『火の鳥』の中で個人的に面白いと思うのは過去の日本を扱った作品で、逆に未来を描いた作品はそう何度も読んではいない。本作も記憶が曖昧なほどで、今回読んでみて、3/4までは優れたSFマンガかな、という印象だった。ところが終盤で描かれる原子未満のミクロから宇宙以上のマクロまでのその相似は、例えば『ブッダ』でだれの中にも神が在ることを啓示を受けるように感得するのと同じく、モノや生物、そして宇宙を形作る原理が全てのモノ、ヒトなどを形成する原理であることを想像させる。傑作、と初めて思ったのは、遅きに失した感はあるが。
2020/11/03
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