CDは株券ではない
CDは株券ではない / 感想・レビュー
ゆう
ジャズミュージシャンかつ文筆家の菊地成孔さんによるJ-POP批評。タワレコのWEBサイトで現在も読むことができる連載を、一冊の本にまとめたもの。J-POPをほとんど聞かない菊地さんが、音源だけを頼りに2週間の売上枚数を予想するという形式。「CDは株券ではない」というテーゼは、AKBの登場によってその批評的な意味をあらわにしましたが、この連載は2005年で終わっています。すごいタイミング!売上予測はほとんど当たっていないのですがめちゃくちゃ面白いし、2005年にはまだ批評対象たり得る「J-POPシーン」が→
2020/11/17
nobu23
視聴盤とプレスキットからシングルCDの売り上げを予想するという企画の本。色々と分析したりしているが当たらないのが面白い。
2019/11/20
Nekono
いやぁ、今読むと予言書だな、これは。例えば、セルフベスト盤から今のカヴァーアルバムへの流れ、つんく♂さんの作曲法、そして何よりP198からの「みんな組織票で選挙に投票するような気持ちでCDを買うようにすると面白いんじゃない?悪い面白さだけどさ(笑)」という言葉から今のAKB48まではとても近い。まぁ、「悪い面白さ(笑)」に取り憑かれているわけだけれど、それは、もはや、音楽!のチャートではない。CDがおまけなのだから(笑)
2012/07/15
米光一成
再読。句読点の打ち方が特異で。読んでるとこれがフロウかって思う気持ち良さのテキスト。そっかー、このあと、秋元康がCDを株券にしちゃうのかー。
2012/04/01
やいとや
作中の売り上げ予測は殆どハズすが、CDは株券にはならず投票券化する、という形で見事的中させた不思議な一冊。菊地成孔のキャリア初期(何処を初期と置くか、で分かれるだろうが)の木っ端仕事としての面白さが溢れているんだよなぁ。アカデミズムに片足突っ込んだ仕事も良いんだが、『サイコロジカル〜』で収録された安田大サーカスへのインタビューみたいな「軽い」仕事がまた読みたいなぁと思ったり。中々興味深いのはこの人の打たれ弱さ。ハロプロの作曲クレジットの件の間違いで、すご〜〜く言い訳がましくて、とても面白い。
2017/10/06
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