鳥への挨拶
鳥への挨拶 / 感想・レビュー
yn1951jp
”子どもたちはすべてをもっている、ひとが奪(と)りあげるものをのぞけば”子ども、祭り、人生、愛、自然、血(戦争)、絶望、自由、鳥。シャンソンに歌われたプレヴェールの詩。かわいいくせに手にはナイフを握りしめて突っ張って生きている子ども。翻訳した高畑勲も絵を描いた奈良美智も、もちろんプレヴェール自身もであり、自由に空を飛ぶ鳥たちに挨拶する「子ども」なのです。戦後のシャンソンの懐かしい香りとパンクっぽい奈良のイタズラ娘が時代を超えて共鳴。大きひとたちは…子どもたちと同じ目で見ることも、同じ耳で聞くこともない。
2015/11/19
マリカ
大好きな詩集。プレヴェールの詩と奈良さんの絵のコラボです。翻訳した高畑さんが、プレヴェールは子どものまま大人になった詩人だと言っています。なるほど、既訳より子ども目線というか、色気を半分にして、幼い鋭さを2倍にしたような表現が使われています。それにあの奈良さんの絵が添えられたことで、相乗効果を生み、エネルギー密度の高い詩集になっています。プレヴェールの詩は、読む人の心(器)に合わせて、色や形を変えて、国境も越えて、今も親しまれている。それをみごとに証明している作品だと思います。
2012/03/25
みずたま
奈良美智さんのイラスト目当て。可愛いだけじゃない、毒っけのある女の子達がいい(≧∇≦)編・訳は高畑勲さん。映画やアニメ、ジブリの監督の人ぐらいの知識でした。東大仏文卒で翻訳のお仕事もされていたとは、知らなかったです。
2015/02/28
RYOyan
買ってからずいぶん経って、やっと最後まで読んだけど、わら半紙みたいな手触りの紙が黄ばんだくらいになって、より中身も味わい深くなった気がする。労働のあとの酒場やカフェで擦り切れるまで頁をめくる、そんな扱われ方が似合う一冊。手元にずっと置いておこうと思う。
2014/10/12
魚京童!
絶望がベンチにすわっている
2014/01/19
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