精神科医の目から見た宗教と日本人 (知的生きかた文庫 お 35-1)
精神科医の目から見た宗教と日本人 (知的生きかた文庫 お 35-1) / 感想・レビュー
ヴェルナーの日記
すべての精神科医が本著作者と同じ視点を持っているとは思わないが、少なくとも著者の持つ宗教観が、残念ながら浅識と言わざる得ない。本作では高等宗教(religion・レリジョン)と呪術的な原始宗教(shamanism・シャーマニズム)とを混同して書かれている。本来であれば2つは分けて論ずべきもので、別物といって良い。確かに現在における高等宗教も初期の段階では呪術的な原始宗教の要素が色濃かったが、歴史を踏む中で宗教改革等を経て高等宗教へと変わっていった。それを踏まえずに同列で論じてしまうのは乱暴すぎる気がする。
2012/08/19
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