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マイマイ新子

マイマイ新子

マイマイ新子

作家
高樹のぶ子
出版社
マガジンハウス
発売日
2004-09-30
ISBN
9784838715312
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マイマイ新子 / 感想・レビュー

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あつひめ

戦争が終わって10年。それはまだ戦争の傷も癒えず、でも、生活はどんどん未来に向かっていく中のお話。子供たちは過去より未来を見据えながら走り回っている。人の悲しみは自分の悲しみとして考えられるのが昭和の時代。生活は貧しくても心は今よりも断然裕福だったあの頃。昔の大人って一本筋が通っていたように思う。そういう大人に育ててもらうことで自ずと選別できる目を育むこともできる。今の自分の大人ぶりを恥ずかしくなってしまったり・・・。そして物語の中で元気に駆け回る子供たちが愛おしく感じた。高樹さんの様々な作風に興味深々。

2012/04/02

いちろく

紹介していただいた本。三丁目の夕日やわくらば日記とも異なる昭和三十年代の世界観と感じたのは、都会から離れた山口県が舞台だったからとは言い切れない。小学3年生の新子の目線で描かれる物語は、様々な事を経験しながら一歩一歩成長していく日常。現代人が望んでも経験出来ない世界であるからこそ、物語を通じて疑似体験するような不思議な感覚でした。創作している感じが殆どしなかったのは、この物語が著者である高樹のぶ子さんの自伝的小説であると知り納得。

2016/09/14

みゆき・K

読み友さんのレビューと表紙に惹かれて手に取る。私が生まれるもっと前、昭和30年の話。今は授業で小学生からタブレットを使う時代。こういう作品を読む度に思う。現代人は便利さや豊かさに慣れすぎてしまったけれど、それが本当に幸せなのだろうか?「自分の目と手でたしかめたものしか、信じちゃダメだからね」という父の言葉。それが好奇心旺盛な新子にますます拍車をかけるが、そこがまた楽しい!印象に残ったのは「引き算と足し算は同じこと?」著者が仰せの「日本版赤毛のアン」とはイメージが違ったけれど、爽やかな童話詩のような作品。

2021/07/17

Yu。

‥時は昭和30年代、本州南西部に位置する村里に暮らす家族想いの勝ち気な主人公の小3〜小4までの成長を四季折々の音色を堪能しつつ描かれる人間模様に魅せられる群像劇劇。。当時だから‥だけでは終わらせたくない“絆や情”の大切さを痛感する一冊。

2021/06/26

ともさん

スクーターのラビット、バタバタ(原付自転車)、自転車のアイスキャンデー売り等、子供たちは野山を駆けり寺の境内や小川に遊ぶ昭和30年頃の田舎を懐かしく思い出す。9才の主人公新子は空想好きで正義感が強いお転婆娘、無邪気さと聡明さを持ち合わせた彼女の行動に会話はほほえましく面白い、貧しいながらも夢があり自由に伸び伸びと育った子供時代を描いた愉快で最高に素晴らしい小説であった。

2016/11/04

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