おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2
おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2 / 感想・レビュー
ヴェネツィア
およそ10年を経て再開された「村上ラジオ」。『1Q84』を書き終えて、久しぶりにエッセイでもと書き始められたらしい。やはり小説を書くという行為は相当な集中力と持続力とが要求されるのだろう。エッセイは手を抜いてというわけでもないのだろうが、やはり書く方にとっても読む方も小説とは向い方が違うようだ。このエッセイを例えば宮木冬彦の名前で書店に並べたとしたらどうだろう。たまたま買った人には、やはり村上春樹であることがわかるだろう。つまり、このエッセイにも、まぎれもなく村上春樹様式が貫流しているということなのだ。
2013/11/12
やきいも
村上春樹のエッセイ集。一番最後の一編「ベネチアの小泉今日子」は下手な表現だけど...とても美しく、感動的だった。すぐに読めちゃうんで良かったら読んでみてください。村上春樹のエッセイ集って読みやすいけど、味があって好きです。
2016/12/01
ケイ
村上さんがアンアンにエッセイを書いていたとは驚いた。微妙に女性の読者を意識しているように思える。スペインサイン会でのキスのお願いや停電時には女性に手を重ねたくなるなど。「医師なき国境団」洒落てるね。「月夜のキツネ」幻想的。「アンガーマネジメント」この小売業社長には怒り続けていいですよ。「シーザーズサラダ」ハーバード大学前の脱構築版を是非とも食べたい。最後におまけにある一行の『今週の村上』は、いまひとつな感じだった。全体的に、若い頃とそんなにエッセイのトーンは変わっていませんね。
2014/03/22
再び読書
長い間村上主義者を続けていると、よく問われる事は何が面白いの?特に小説についての質問には明確な答えを返す事が出来ない。自分の好きな作品をあげて、これを読んでみて面白いと思ったらあなたには合っている、くだらないと思ったらあなたには合っていないとしか言いようが無い。ミステリー好きには合わない場合が多いと思う。所謂伏線回収はしてくれないというか、自分で考えるのが村上春樹作品のほとんどと言える。ただ、村上主義者としてはエッセイ等の小説以外も別分野として楽しい。小説の合わない人は別の作家として読んでみてはと思います
2017/05/31
キク
週刊朝日に安西水丸さんのイラストで連載された「村上朝日堂シリーズ」は媒体的におじさんを意識したエッセイだけど、ananに大橋歩さんのイラストで連載した「村上ラジオシリーズ」は、20代の女性が読者層になっている。個人的はラジオの方が、構えてない文章が多くて好きです。ananには「どうしてうちじゃなくて、よりによってananなんだ?」という問い合わせが文芸系から殺到したらしい。いや、多分そういうとこだよ、、、。個人的には「やあ暗闇、僕の旧友」と「ベネチアの小泉今日子」が好きでした。
2022/09/24
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