ハケンアニメ!
ハケンアニメ! / 感想・レビュー
風眠
「どうしてアニメ業界に入ったんですか。という質問をされる時がある。」という書き出しで始まる三篇と、まとめの一篇で構成された物語。アニメ業界に関わる三人の女性達。創り上げていく情熱、一途さ、譲れなさ、そして「アニメ愛」。何も無い状態から、何かを生み出し創り上げていくことは、ボロボロになるくらい精魂を傾けないとできないこと。どんなに姿がよれよれでも、がむしゃらに創り続ける姿は美しくて、それが作品に反映される。プロデューサー、監督、アニメーター、立場は違っても情熱が縁を結ぶ。だって一生懸命は、愛だから。
2015/02/03
勇波
初読み作家さんです。なるほど、これが噂の辻村深月か。自分の中の辻村先生のイメージは、先日読んだ『文スト 京極vs綾辻』に出てきた新人エージェントです(笑)。。それはさておき不覚にも感動してしまったじゃないですか。。久々に熱い物語を読めた気がします。「愛」に弱い業界が羨ましい。総じて「愛」の人がいる現場も羨ましい。連休中にいいものが読めたことがなんだか得した気分です★
2016/05/05
yoshida
久々に心から良いと思える作品を読んだ。批判を覚悟して言えば、辻村深月さんはこの作品で新たなステージへ進んだと思う。今までの登場人物の巧みな感情表現に加え、清々しさと圧倒的なカタルシスを手に入れたと思う。ハケンアニメとは何か。同じクールで一番を取った作品を、覇権を取ったとして、ハケンアニメと呼ぶ。前半の巧みな感情表現。後半からぐいぐいと伏線を見事に回収してゆく。あたかも苦悩から始まり歓喜に終わる交響曲を聴くようだ。他作品とのリンクも健在。クラウドファウンディングの手法も紹介し先見の明あり。紛れもない名作だ。
2017/02/08
遥かなる想い
2015年本屋大賞第3位。 アニメ業界の物語だが、 登場する誰もが持つ、 アニメに対する熱い情熱の ようなものが強く感じら れて心地よい。 天才アニメ監督王子千晴が 作る『リデルライト』と 斉藤瞳監督の『サウンドバック』、 この制作に携わる人々の 熱気と想いが軽い筆致で 描かれて…覇権アニメの 行く末も納得…ある意味 ひどく現代的な、アニメ愛にあふれた、アニメ 大好き人間へ贈る物語 だった。
2015/08/08
しんごろ
アニメの制作に携わる女性3人を中心にした話!アニメの制作の裏側の大変さ、ブラック企業なみの仕事のきつさなど面白かったです。なぜ、タイトルが片仮名なのは、なるほどそういうことだったんですね!アニメ制作の派遣だとばかり思ってました。アニメ制作の裏側の舞台の中で、登場人物のアニメにたいする想い、仕事にかける意気込みなどは、業種は違えど勉強になりました(^^)作者名をふせて読めば、有川浩さんの作品かなと思う作品です(^^;)とにかく面白かったです(^-^)BGMにはアニメタルがしっくりハマると思います(^^)
2016/10/12
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