ananの噓
ananの噓 / 感想・レビュー
ヴェネツィア
1970年4月の創刊号から2016年4月の2000号まで、雑誌「anan」の軌跡を追った考察。『オリーブの罠』の時にも思ったが、こうして一つの雑誌を通観してみると、そこには如実に社会が反映される。したがって、本書は"anan"を鏡とした社会学ということになるだろうか。男性である自分からすれば、これまで"anan"はなかなかに先鋭的なところのある雑誌だと思ってきた。少なくても私は女性誌の中では"anan"を支持する。でも、こうやって通史を振り返ると、"anan"も、そして読者たちもまたいつも悩んでいたのだ。
2018/07/08
おかむら
ニッポンの女子の生き様半世紀! 1970年創刊の「anan」の誌面を時代を追って分析。待ってました酒井さん。ありがとう酒井さん。チクチク刺しつつも迷走ぶりを愛でる姿勢に雑誌愛を感じます。巻末対談はスピリチュアリスト江原啓之と。林真理子との対談も欲しかった。酒井林ananを語る別冊出してくれマガジンハウスさん。
2017/04/26
Kei
モテのためのおしゃれ、じゃなく、私のためのおしゃれ。なので、時代とともに迷走する、という著者の正しい分析です。すごくわかります。私なんか、気持ちはananだけれど、あそこまではねぇ、でも、nonnonみたいなのは、ヤダッ。(笑)ただ、こういう中途半端は、かえって嘘にも踊ってませんね。こういう本を版元で出す、マガジンハウスが偉いと思います。
2017/10/05
はれひめ
私にとってananと言えば、林真理子女史のエッセイとテツオであり、表紙を飾る男性タレントでトレンドを知る程度で購読した覚えは無い。こちらはananがついた“嘘”はどんな功罪をもたらしたのか、酒井順子女史の分析レポート。ハウスマヌカン(もはや死語⁉︎)になれ、裸になれ、男ウケより自分ウケと煽られて刈り上げ頭をした当時のanan読者の今現在も写真入りでお願いしたい。酒井さん曰く清濁合わせ呑む林真理子女史から見たananでも一冊出そう。
2017/07/02
まー
ananという雑誌を通して、時代や社会状況を垣間見たり、振り返って思い出したり…。わたしはほとんど雑誌を読まないので、ananの内容も全然ピンと来ないのですが、昔の特集はそんなに攻めてたのか!結婚や仕事に対するスタンスの変化も興味深かったです。
2017/04/20
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