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それでもあなたの道を行け―インディアンが語るナチュラル・ウィズダム

それでもあなたの道を行け―インディアンが語るナチュラル・ウィズダム

それでもあなたの道を行け―インディアンが語るナチュラル・ウィズダム

作家
ジョセフ・ブルチャック
中沢新一
石川雄午
出版社
めるくまーる
発売日
1998-08-01
ISBN
9784839700959
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それでもあなたの道を行け―インディアンが語るナチュラル・ウィズダム / 感想・レビュー

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ケイ

失われた、奪われた、尊いもの。それらを嘆きながら、語られたインディアンたちの言葉に耳をすまそう。「...その頃には、わしの部族の者達は、古い生き方をすっかり忘れてしまって、白人の書いた本からそれを学ばにゃならんようになっている。だから、お前は私の語ることを少しももらさずに、きちんと書きとめておかなくちゃならん、後からやってくる者たちが、そこから真実を学ぶことが出来るように」(ナバホ族、1928年) 彼らの語りをかみしめ、心の中に迎え入れ、反芻すれば、大地が見えてくる。原題「Native Wisdom」

2019/02/15

Y2K☮

北アメリカ先住民の人々が残した箴言の数々。訳者が「簡単に癒されないで欲しい」と書いてるけど、マッカーシー「ブラッド・メリディアン」を読了していれば自然と背筋が伸びる。文明の恩恵に溺れた身で何を言える? 本から得られるものは人それぞれ。本の神様がいるならそれはきっとあらゆる書物に宿り、その前で全ての読者は平等。どの本が上とかこの読み方だけが正当というのはないはず。自由。でも経済においてはその氾濫が格差拡大を招いた。近代的な自由と本書はどこかそぐわない。謙虚束縛沈黙。近い概念は「ならぬものはならぬのです」か。

2017/02/08

ロア

「 インディアンが約束を破った事は一度もなかったし、白人が約束を守った事も一度もなかった 」北米大陸に入植した白人達が行った大虐殺を思うと、この本を単純にインディアンの知恵の書として読む事は私には出来なかった。人数の問題でない事は十分に承知しているが、ナチスがユダヤ人に対して行ったホロコーストの15倍以上の人々を残虐に殺し、彼らが2万5千年以上も前から暮らしていた土地を奪った事実を忘れてはいけない。大地と神を敬い伝統を守り平和に暮らしていた彼らの言葉は、現代の私達を感動させる為に存在したのでは無いのだから

2017/03/20

イプシロン

(再読)「頭のよい人ほど/神を必要とする/自分はなんでも知っているという/思考から自分を守るためにも」――ジョージ・ウェブ(ピマ族)1995年。本書の精髄はこの一節にあるといっていい。どう疑ってみても疑いきれないものを信じる。デカルト的省察ともいえるが、だからといって我があるのではない。言葉でなど表現できないナニカがあるのだ。人はそれを神や自然、あるいは自分と名づけた。自分とは自ずから分かること。そして、人間が自ずから分かるものとは、すなわち「冷暖自知」である。それ以外を信じることは蒙昧でしかないのだ。

2022/10/12

イプシロン

唯一神教、多神教、汎神論、無神論、アニミズムなどの教えや論説から学んできたが、ネイティブ・アメリカンの思想が一番しっくりくる。彼らの思想はこういうものだ。詰まるところ自然崇拝だと「ことば」で語ることが無意味に思えるからだ。訳者の中沢はそのことをよくわかっているようで、こう言っている。「記録はそのままでは仮死状態のままで、それをもういちど自分の心と体のなかに取りこんで、自分のなかに伝承を生きてみようとする人々があらわれない限り、生きた力となって人間の世界のなかによみがえってはこないのだ」と。

2019/01/22

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