秘密。 私と私のあいだの十二話 (ダ・ヴィンチブックス)
秘密。 私と私のあいだの十二話 (ダ・ヴィンチブックス) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
「ダ・ヴィンチ」に連載されていたと思われるが、なかなかに面白い企画だ。12人の作家(いずれも売れている人たち)の競演なのだが、3~4ページの掌編をA,B表裏のセットにして物語るというもの。そして、それぞれの語り手は互いに相手の語りを知らない。これが『秘密』と名づけられた由縁だろう。ただ、分量が少ないせいもあって軽さは否めない。あくまでも軽妙な語りを味わい楽しむものなのだ。短いながらも正統派で個性的な存在感を示しているのは、佐藤正午と小川洋子。三浦しおんは変化球で勝負し、それなりの成功を収めたようだ。
2013/11/25
❁かな❁
伊坂さんを始め有名な作家達が綴った12編の短編集。レコードのA面・B面のように、ひとつのストーリーを2人の別主人公の視点で綴られています!とても短い短編でほんの短い時間で読めました!これだけ短いお話をA面B面で描かれるのは大変だったと思いますが本当に皆さんスゴイです♪とても素敵な作品ばかりでした☆伊坂さんのはやはり伊坂さんらしくて、とても好みでした♪小川洋子さん、阿部和重さんはとてもじーんとして深みがあり、三浦しをんさんは明るく可愛かったです♡森絵都さん、有栖川有栖さんも良かったです★とても楽しめました♪
2014/10/03
hiro
豪華な顔ぶれの12人の作家が、同じ話を二人の主人公A・Bのそれぞれの側からみた掌編2編(A・Bサイド)を1作品として書いたアンソロジー。 吉田修一『ご不在票』:こんな短い話なのに、胸がつまる思いがする作品がかけるのだ。驚き。 有栖川有栖『震度四の秘密-男、女』:上には上がいる(笑)。 北村薫『百合子姫、怪奇毒吐き女』:あまりの違いに笑ってしまった。 三浦しをん『お江戸に咲いた灼熱の花、ダーリンは演技派』:しをんさんらしい。 なるほど同じものに対して見る方向が違うと、まったく違ったように見えることもある。
2014/08/23
青葉麒麟
こんな構成の小説が有るとは。面白かった♪北村薫の『百合子姫』『怪奇毒吐き女』がNice(^ー^)
2011/11/13
みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます
それぞれが、一つのストーリーを異なる二人の視点でつづった2編からなる12の作品を収めたアンソロジー。その趣向にまずは引かれたが、執筆陣もこれまた豪華で、それぞれの特徴が出た作品集としても楽しませてくれる。個人的には、偶然出会った男女のやりとりの裏にある互いの心模様が微笑ましい森作品や、ある種の化かし合いにニヤリとさせられる有栖川作品、対照的な生き方が際立つ唯川作品が印象的。1話あたり10ページ未満という短さゆえの物足りなさもあったが、未読の作家さんとのいい出会いにもなり、全体としては満足できる一冊だった。
2014/02/11
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