文豪さんへ。近代文学トリビュートアンソロジー (MF文庫ダヴィンチ) (MF文庫 ダ・ヴィンチ た 4-1)
文豪さんへ。近代文学トリビュートアンソロジー (MF文庫ダヴィンチ) (MF文庫 ダ・ヴィンチ た 4-1)
- 作家
- 出版社
- メディアファクトリー
- 発売日
- 2009-12-23
- ISBN
- 9784840131469
文豪さんへ。近代文学トリビュートアンソロジー (MF文庫ダヴィンチ) (MF文庫 ダ・ヴィンチ た 4-1) / 感想・レビュー
美羽と花雲のハナシ
人気作家が好きな近代文学作品をモチーフに短編を描く。モチーフ作品を導入として読めば、近代文学作品もすんなりと読める。何より作家さんの愛が詰まっている一冊。その作品との出会いや思い出、どれほどの思い入れがあるかを語るその姿勢には感動する。硬い文体に触れ、味わうこともまた、名作を読む楽しさの一つである。読み進めていくうちに、心が震え、脳が興奮し、文学の良さを再認識した。文学作品に登場する彼らは迷い、苦悩し、人を傷付け、自分も傷付け、更に過ちを犯す。でも、生きることに一所懸命は彼らは、眩しくてとても格好良い。
2012/05/19
あつひめ
夏目漱石や芥川龍之介は過去に読書感想文を書くために読んだことはある。でも、自分の意志で読むのとでは感じ方も受けた印象もまるで違う。初読みの坂口安吾の作品は心を奪われると言うと大げさだけが、物語の世界に入り込みそうな気分になった。一番心が温かくなりギュッと掴まれたのは新美南吉の手袋を買いに。宮部さんは赤い手袋を思い描いたけど、私はオフホワイトのふわふわとしたあったかい手袋を思い描いた。親の心が理解できるようになってから読むと一段と胸に迫るものがある。児童文学は心の奥底を文字で表現する難しい作品のように思う。
2011/08/05
ちょん
なんともお得な1冊👀💡ダブル文豪さん達の共演がとてもうれしい❤北村薫さんの「小説というのは、いつ読むか、何を知って読むか、によって変わってくるもの」の言葉に深々納得。昔はとっつきにくかった文豪さんたちの本も今なら読み込めるのかなぁ。
2020/05/23
辛口カレーうどん
6名の作家が、近代文学作品をモチーフにした短編、インタビュー、元の作品が収録された本。遠い昔教科書で読んだ芥川龍之介の『トロッコ』は、懐かしかった。モチーフにした『洋館』も良かった。新美南吉の『手袋を買いに』も懐かしい。大人になった今読むほうが、胸に沁みる。
2015/10/23
rakim
「文豪さん」の短編をトリビュートした現代作家さんの短編6篇。これが思いもよらず楽しく読ませていただきました。元話は詳細は覚えていないけれど確かに知っている「あの話」ばかり。あら、こんなお話だったっけというのもあり。個人的には 夢枕獏×坂口安吾 が好き・・いや宮部さんはやはり良いし、吉田修一さんのも、とそれほど厚い本ではないのに読みごたえ充分でした。続編乞うです。
2014/02/21
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